★米国株式市場は反発:追加救済策や経済活動再開への期待から買い戻し
NYダウは377.37ドル高の23625.34ドル、ナスダックは80.56ポイント高の8943.72ポイントで取引を終了した。週次新規失業保険申請件数が予想を上回り、過去8週間で3600万件に達したことが嫌気された。米景気の先行き不透明感や米中関係への懸念が強まったことで売りが先行し一時450ドル超下げたものの、売り一巡後は一転上昇した。NYダウは前日までの3日間で1000ドル超下落しており、自律反発を狙った短期筋の買いが優勢となった。また、追加救済策や各州での経済活動再開への期待感から上昇に転じ、引けにかけて上昇幅を拡大した。さらに、原油先物価格の大幅上昇も投資家心理の改善につながり、一時380ドル超上げた。VIX指数は35.28から32.61へ低下した。
★NY外国為替市場:トランプ大統領が強いドルを支持
ドル/円は、トランプ米大統領が『強いドル』を支持すると発言したことで円売り・ドル買いが先行したものの、NYダウが一時450ドル超下落すると106.86円付近まで押し戻された。ただ、アジア時間に付けた日通し安値106.78円を下抜けることは出来ず、そのあとは再び強含む展開になった。NYダウが反発し380ドル超上昇したことも円売り・ドル買いを促し、一時107.37円と日通し高値を更新した。日経平均先物が2万0080円まで上昇したことも相場の支援材料となった。なお、トランプ米大統領はFOXニュースとのインタビューで『現時点で強いドルを持つことは良いこと。誰もがドルを持ちたがっている。私がドルの強さを維持した』などと述べたほか、中国については『習近平国家主席と今は話したくない』『中国と完全に断交することが可能か、断交した場合に何が起きるか思案』『米国で上場している中国企業を非常に厳しく注視している』などと語った。
ユーロ/ドルは、トランプ米大統領のドル高支持発言を受けてユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0775ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は1.0800ドルを挟んだもみ合いの展開となった。
★NY原油先物市場は大幅反発:中期的な在庫調整の進展期待
NY原油先物市場は25.18ドル-27.96ドルのレンジ相場となった。国際エネルギー機関(IEA)発表の月報によれば、5月産油量は前月比で約12%減少し、約9年ぶりの水準まで低下することが明らかになった。IEAは石油輸出国機構(OPEC)プラス以外でも予想以上の減産がみられるとした。今年下半期の原油在庫減少の見通しも示され、原油相場は買いが強まった。中期的な在庫調整の進展を期待した押し目買いが観測されており、27ドル台まで買われる展開となった。
★NY金先物市場は続伸:経済的打撃の深刻さから買い優勢
NY金先物市場は1716.00-1746.50ドルのレンジ相場となった。前週分の米新規失業保険申請件数は298.1万件と予想より悪化し、8週間での申請件数は合計で3600万件を上回った。新型コロナウイルス感染拡大による経済的打撃の深刻さが浮き彫りとなり、安全資産の金には買いが集まった。また、米中対立は解消されていないことや、米長期金利の伸び悩みなどを意識された。米国株の持ち直しにより伸び悩む場面もあったが、下げ幅は限定的だった。
★米国債券市場は続伸:米景気の先行き不透明感と米中関係悪化懸念から買い
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.62%で終了した。米景気の先行き不透明感や米中関係への懸念が強まったことで、相対的に安全資産とされる米国債に買いが入った。ただ、米国株が持ち直したことで終盤伸び悩んだ。
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