FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易協議の行方に様子見

NYダウは28.01ドル高の27677.79、ナスダックは4.03ポイント高の8570.70で取引を終了した。高く始まったあとマイナス圏に沈む場面もあったが、終盤持ち直した。市場では『米中貿易協議の行方を見極めたい投資家が多く、相場は方向感が出なかった』との指摘があった。15日に迫る対中制裁関税『第4弾』の発動を前に、米中が部分合意に至るかについては見方が分かれている。耐久消費財・アパレルやテクノロジー・ハード・機器が上昇する一方で小売やエネルギーが下落した。VIX指数は14.80から14.52へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般様子見姿勢から方向感を欠く展開

ドル/円は、欧州市場では一時109.00円まで上昇する場面もあったが、そのあとは同水準に観測されていた売り注文をこなせずに失速した。ペロシ米下院議長(民主党)が『米下院はトランプ大統領の弾劾訴追状を作成』と述べると、トランプ米大統領に対する弾劾の動きを嫌気した売りが優勢となり一時108.66円と日通し安値を付けた。
 ただ、トランプ米大統領が『中国との交渉は順調に進んでいる』『15日の対中関税発動、様子を見守る必要』と述べると買い戻しが入り108.80円付近まで下げ渋った。『米中は米国産農産物の購入額を巡り依然として対立している』との報道が伝わると108.67円付近まで再び下げたものの、下押しは限定的だった。 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇につれたユーロ買い・ドル売りが先行したあとは、トランプ米大統領に対する弾劾の動きを背景にユーロ高・ドル安が進み、一時1.1108ドルと日通し高値を付けた。 

 

NY原油先物市場は横ばい:減産期待と否定的な観測でもみ合い

NY金先物市場は58.10ドル-59.12ドルのレンジ相場となった。報道によると、石油輸出国機構(OPEC)とOPEC非加盟国を加えた『OPECプラス』の委員会は5日、日量120万バレルの協調減産量を170万バレルとする案を提言した。減産拡大の期間について、ロシアは来年3月末まで、OPECの一部閣僚らは来年半ば、または来年末までの減産継続を主張している。減産に否定的な観測記事も散見され、さらに上値を追う動きにはならず押し戻された。

 

NY金先物市場は小幅高:米中通商協議進展期待から上げ渋る

NY金先物市場は1478.00-1485.70ドルのレンジ相場となった。米中の通商問題の先行きが依然として不透明な中、ムニューシン米財務長官が『中国との通商協議は軌道から外れていない』と述べ、米中両国は次官級の電話協議を実施していることを明らかにしたことから、金先物の上げ幅はやや縮小した。

 

米国債券市場は続落:米中貿易協議進展期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)1.081%で終了した。米中貿易協議の進展期待が高まると、安全資産とされる米国債に売りが出た。米国株の続伸も相場の重石となった。

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