FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:利益確定売りが優勢

NYダウは112.59ドル安の28051.41、ナスダックは39.70ポイント安の8665.47で取引を終了した。トランプ米大統領が27日、『香港人権・民主主義法』に署名したことを受けて、中国は報復措置を取ると警告した。両国間の貿易合意への期待が後退し、売りが優勢となった。前営業日まで3日連続で史上最高値を更新していたため、高値警戒感から利益確定目的の売りも出やすかった。なお、この日は感謝祭翌日で短縮取引だった。VIX指数は11.75から12.62へ上昇した。

 

NY外国為替市場:月末要因でドル売りやや優勢

ドル/円は、米長期金利や日経平均先物の上昇などを手掛かりに円売り・ドル買いが先行した。市場では『米系短期筋の買いが観測された』との指摘もあり、一時109.67円と5月30日以来約半年ぶりの高値を付けた。ただ、現物のNYダウが120ドル超下落すると、上値が重くなった。『月末のロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けたドル売りのフローが観測された』との声も聞かれ、一時109.40円と日通し安値を更新した。なお、本日は感謝祭翌日で米債券・株式市場などが短縮取引となったため、市場参加者が少なく商いは低調だった。 

ユーロ/ドルは、欧州時間にユーロ安・ドル高が進んだ流れを引き継いでNY市場でもユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0981ドルと10月10日以来の安値を付けた。ただ、米国株相場が下落して始まると全般ドル買い圧力が後退し下値が堅くなった。ロンドン・フィキシングにかけてドル売りが優勢になると、一時1.1028ドルと日通し高値を更新した。 

 

NY原油先物市場は反落:OPEC総会で協調減産の可能性低いとの思惑

12月5日にウィーンで開催される石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の会合では、3月末に期限切れを迎える協調減産の延長期間が注目されていた。しかしながらノバク露エネルギー相が、延長の是非を決定するのは4月が近づいてからでも良いとの見解を示した。減産に関して一枚岩ではない産油国側の状況が嫌気され、月末のポジション調整も巻き込みながら原油相場は売り一色となり、WTI1月限は一時55.02ドルまで売り込まれた。また、米中貿易交渉が決裂し成長が損なわれ需要が鈍化するとの懸念が浮上したことも売り材料となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週末比3基減少の668基と減少した。

 

NY金先物市場は反発:米中対立の悪化懸念から買い優勢

NY金先物市場は1459.10-1472.90ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルが対ユーロで高値を更新すると、ドル建ての金先物は売りに押される場面もあった。しかしながら、『香港人権法』を米国が成立させたことで米中対立が再び懸念され、安全資産の金の下値は限定的だった。軟調な感謝祭明けの米国株を眺めながら金先物は買い戻しが優勢となり、そのまま日通しの高値圏で終えた。 

 

米国債券市場は続落:持ち高調整の売りが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.77%で終了した。週末を控えて持ち高調整の売りが出たほか、市場では『大型の社債発行観測を背景にヘッジ売りが出ていた」との声が聞かれた。

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