FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米経済が緩やかな拡大を好感した買い

NYダウは42.32ドル高の28164.00、ナスダックは57.24ポイント高の8705.18ドルで終了した。朝方は揉み合う展開となったものの、7-9月期GDP改定値が予想を上振れ、好感された。また、米中協議進展への期待感が広がるなか、地区連銀経済報告(ベージュブック)では、米経済は緩やかに拡大したことが明らかとなり、製造業も回復の兆しが示され堅調推移となった。半面、2度の墜落事故を起こした主力旅客機「737MAX」について「米航空当局が出荷認証手続きを厳格化する」と伝わったボーイングが1.4%ほど下落し、相場の重しとなった。 VIX指数は11.54から11.75へ上昇した。

 

NY外国為替市場:良好な米経済市場受けドル買い優勢

ドル/円は、7-9月期米国内総生産(GDP)改定値が前期比年率2.1%増と予想の1.9%増を上回ったことをきっかけに円売り・ドル買いが先行した。10月米耐久財受注額や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容となったことも相場の支援材料となった。バリアオプションが観測されていた109.50円を上抜けると目先のストップロスを巻き込んで一時109.61円と5月31日以来約半年ぶりの高値を付けた。米中貿易協議の進展期待から米国株相場が上昇し、連日で史上最高値を更新したことも好感された。なお、11月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や10月米住宅販売保留指数など一部米指標が予想を下回ると若干伸び悩む場面もあったが、反応は限定的だった。 

ユーロ/ドルは、米重要指標の発表を控えてしばらくはもみ合いの展開が続いていたが、7-9月期米GDP改定値など良好な米経済指標が相次いだことが分かるとユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.0992ドルと日通し安値を付けた。ただ、直近安値である14日の安値1.0989ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。 

 

NY原油先物市場は反落:原油在庫増加を嫌気した売り優勢

NY原油先物市場は58.54ドルから一時57.51ドルまで下落した。米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計で原油在庫は、一部では取り崩しが予想されていたにもかかわらず、157.2万バレルの積み増しとなった。発表後は売りが優勢となり、一時57ドル半ばまで水準を落とした。もっとも、史上最高値圏で底堅い米株指数などリスク選好の地合いは継続されており、リスク資産の原油も引けにかけて下げ幅を縮小した。また、イラクでデモ隊がイラン領事館に放火」と伝えられ、中東有事による供給懸念への連想につながったことで買い戻しがやや優勢になった。

 

NY金先物市場は反落:良好な米経済と米中貿易協議の進展期待から売り優勢

NY金先物市場は1463.60ドルから1459.10ドルまで下落した。米中貿易協議の部分合意期待の高まりから売りが先行するなかで始まった。その後、NY朝に発表された7-9月期米国内総生産(GDP)改定値は前期比年率2.1%増と速報値1.9%増から上振れた。米経済の好調さが裏付けられ、安全資産とされる金は売りが先行した。為替相場でドルが堅調となったこともドル建ての金先物の重しとなった。

 

米国債券市場は反落:良好な米経済指標受け売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.76%で終了した。7-9月期米国内総生産(GDP)改定値など良好な米経済指標を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。

 

 

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