FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易協議の進展期待から買い優勢

NYダウは55.21ドル高の28121.68、ナスダックは15.44ポイント高の8647.93で取引を終了した。トランプ大統領が米中協議で両国が合意に向けた取り組みを続けていると述べ、米中貿易協議の進展期待を支えに買いが優勢となった。小売大手が好決算を発表し、年末商戦時の個人消費に期待が高まったことも意識された。なお、映画・娯楽のウォルト・ディズニーは今月中旬に始めた動画配信サービスの利用者数の増加が報じられ、上場来高値を更新した。VIX指数は11.87から11.54へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルは底堅いものの値幅は小幅

ドル/円は、欧州の取引時間帯に一時108.83円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げる展開になった。米中貿易協議の進展期待から米国株相場が上昇し、連日で史上最高値を更新した。投資家のリスク選好姿勢が強まり、円売り・ドル買いがじわりと強まり一時109.14円付近まで値を上げた。もっとも、東京時間に付けた日通し高値109.21円を上抜けることは出来なかった。米長期金利が1.72%台まで低下したことも相場の重石となった。なお、トランプ米大統領はこの日、『米中貿易交渉は最終盤にある。中国の習近平国家主席との関係は非常に良好だ』と述べた一方、『米国は香港の民主化デモを支持するとともに香港の民主化を望んでいる』との見解を示した。 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り、取引終了間際に一時1.1026ドルと日通し高値を付けたものの、大きな方向感は出なかった。今日の安値は1.1007ドルで値幅は0.0019ドル程度と小さかった。なお、この日発表の9月米ケース・シラー住宅価格指数や11月米消費者信頼感指数、10月米新築住宅販売件数など米経済指標に対する反応は鈍かった。 

 

NY原油先物市場は続伸:米中協議の進展期待と協調減産延長観測を好感

NY原油先物市場は58.56ドルまで上昇後、一旦57.82ドルまで下落した。米中通商協議の進展期待は依然として相場の支えとなり、原油先物は58ドル半ばまで買いが先行した。一時57ドル後半まで売りに押される場面もあったが、石油輸出国機構(OPEC)が協調減産を延長するとの観測が下値を限定的にした。引けにかけては再び買い優勢となっている。 

 

NY金先物市場は反発:米経済指標悪化で買い優勢に

NY金先物市場は1456.50ドルまで下落後に、1470.00ドルまで上昇した。米中通商協議への進展期待は高く、史上最高値を更新する米株を眺めながら安全資産の金は売りが先行した。もっとも昨日の安値付近では利益確定の買いも待ち構えており、下値も限定的だった。また、米国の11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が予想外に低下したことや11月リッチモンド連銀製造業指数がマイナスに落ち込んだことをきっかけに、安全志向の買いが優勢になった。引けにかけてはポジション調整の動きが中心となり、前日比プラス圏で底堅いまま終えた。 

 

米国債券市場は続伸:英国債券買いにつれ高

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.74%で終了した。英政局混迷の可能性を嫌気して英国債相場が上昇すると、米国債にも買いが波及した。米5年債入札が堅調と受け止められたことも相場の支援材料となった。 

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