FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:低調な決算を受け利益確定売り優勢

NYダウは102.20ドル安の27934.02、ナスダックは20.72ポイント高の8570.66で取引を終了した。連日で史上最高値を更新していただけに利益確定目的の売りが優勢となった。低調な決算を発表した米ホームセンター最大手ホーム・デポが5%超下落し、1銘柄でダウ平均を81ドルほど押し下げた。ナスダック総合指数は堅調推移となったが、米中通商協議の進展に懐疑的な見方もあり、上値の重い展開となった。VIX指数は12.46から12.86へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株安と米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、欧州市場では一時108.84円の本日高値まで買われる場面があったが、NY市場ではさえない展開になった。米ホームセンター最大手ホーム・デポの決算が低調だったことを受けて、NYダウが一時140ドル超下落し日経平均先物も下げに転じたため円買い・ドル売りが優勢となった。米長期金利が1.77%台まで低下したことも相場の重しとなり、一時108.45円と日通し安値を付けた。米メディアの『米政府は2018年に課された2500億ドルの関税の一部撤廃を検討』とのヘッドラインを受けて一時108.70円近辺まで買い戻される場面もあったが、反応は一時的だった。トランプ米大統領が『中国と合意なければ関税をさらに引き上げる』と述べたことも嫌気されて、108.40円台まで押し戻された。 

ユーロ/ドルは、特に新規のユーロ買い材料は伝わっていないものの、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1084ドルと日通し高値を付けた。なお、今日の安値はアジア時間に付けた1.1063ドルで値幅は0.0021ドル程度だった。

 

NY原油先物市場は続落:原油の需給悪化懸念に売り優勢

NY原油先物市場は56.24ドル‐5.05ドルのレンジ相場となった。米中通商協議の不透明感が上値を圧迫する中、原油の供給過剰懸念も、原油の売りを誘った。明日に米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計を控えているが、原油在庫は4週連続の在庫増が見込まれている。また、ロシアがOPECプラスの協調減産の拡大に反対するとの見方も売り材料となった。

 

NY金先物市場は続伸:米国株安とドル安で買い優勢

NY金先物市場は1466.10-1475.60ドルのレンジ相場となった。中国政府の追加景気支援策への期待による中国、香港の株高が好感され、欧米でも株高になっていたことで売りが先行した。しかし、その後、米中貿易協議の先行き不透明感を嫌気したとみられる米国株安への転換やドルが対ユーロなどで下落したことを受けて、安全志向の買いが優勢になり、徐々に切り返す展開になった。

 

米国債券市場は上昇:米中通商協議の先行き不透明感による買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.78%で終了した。米中貿易協議の『第1段階』合意を巡り、進展が見えないことに対する不安から安全資産とされる米国債に買いが集まった。

 

 

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