FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:様子見ムード広がり上げ幅縮小

NYダウは38.05ドル高の26835.51、ナスダックは15.64ポイント安の8087.44で取引を終了した。米中が10月初旬にワシントンで開催する閣僚級の通商交渉が進展するとの期待からキャタピラーなど中国関連銘柄中心に買いが入った。米長期金利の上昇で利ざや悪化懸念が後退したゴールドマン・サックスなど金融株も堅調だった。半面、ボーイングやビザなどは売られ、指数の重しとなった。 また、12日に開催予定である欧州中央銀行(ECB)理事会での金融政策発表を見極めたいとの思惑が広がり、上げ幅を縮小して揉み合う展開となった。VIX指数は15.00から15.27へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が上昇したことでドル買い優勢

ドル/円は、ポンド/円や資源国のクロス円の上昇につれた買いが入ったほか、米長期金利が1.6472%前後まで上昇したことなどを手掛かりに円売り・ドル買いが優勢となった。前週末の高値107.10円や5日の高値107.23円を上抜けて一時107.27円と8月2日以来の高値まで値を上げた。ムニューシン米財務長官が『米経済がリセッションに陥る恐れはない』『(米中通商協議について)中国は良好な取引を目指している』と述べたことも好感された。一時は100ドル超上昇したNYダウが下げに転じるとドル/円にも売りが出て106.93円付近まで下押しする場面もあったが、下押しは限定的だった。NYダウも引けにかけては持ち直した。

ユーロ/ドルは、「独政府は厳格な財政ルールが定めた上限を上回る公共投資を可能にする『影の予算』創設を検討」との報道を受けて、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。前週末の高値1.1057ドルを上抜けて、一時本日高値となる1.1068ドルまで値を上げた。ただ、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出ると終盤伸び悩んだ。 

 

NY原油先物市場は大幅続伸:サウジは原油生産の抑制を維持を好感

NY原油先物市場は56.58ドルー58.16ドルのレンジ相場となった。サウジアラビアの新エネルギー相が原油生産を抑制する同国の政策を維持する姿勢を示したことや、中国の景気拡大策を強化したことなどが、原油相場の支えとなった。また、為替相場でドル安・ユーロ高が進んだことも、ドル建ての原油の買いを後押しした。 

 

NY金先物市場は小幅続落:米中対立解消への期待からポジション調整売り

NY金先物市場は1506.50-1523.80ドルのレジ相場となった。米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことや、中国が景気支援策を強化したことを背景に、安全資産の金は売りが優勢となった。米長期金利の上昇も金の上値を圧迫した。ポジション調整的な売りが増えた。

 

米国債券市場は下落:米中貿易摩擦の激化懸念の後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.08%高い(価格は下落)1.64%で終了した。米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことや中国が景気支援策を強化したことを背景に、安全資産とされる米国債に売りが出た。 

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