FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易協議進展期待から買い優勢

NYダウは326.15ドル高の26362.25、ナスダックは116.51ポイント高の7973.39で取引を終了した。中国商務省の報道官が9月に予定されている米中閣僚級貿易協議について前向きな姿勢を示したうえ、トランプ米大統領も中国との貿易協議を『本日からこれまでと異なるレベルで再開する』と表明した。両国の貿易協議進展を期待した買いが膨らみ、指数は一時370ドル超上げた。米長期金利の上昇を受けて金融株を中心にも買いが広がり、終日上昇となった。VIX指数は19.35から17.88へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の動きから円売り優勢

ドル/円は、中国商務省の報道官が9月に予定されている米中閣僚級貿易協議について前向きな姿勢を示したうえ、トランプ米大統領も中国との貿易協議を『本日からこれまでと異なるレベルで再開する』と表明した。両国の貿易協議進展期待を背景に米国株が大幅に続伸すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが優勢となった。米10年債利回りが1.5333%前後まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時106.68円まで上値を伸ばした。

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の次期総裁に内定しているラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事がEU議会への書簡で『ECBの政策金利は下限に達していない』『ECBには幅広い手段がある。行動の準備必要』との見解を示すと、全般ユーロ売りが先行し一時1.1056ドルまで値を下げた。その後、ECB理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁が『現時点では量的緩和(QE)再開の必要はない』と発言すると、ユーロを買い戻す動きが広がり1.1093ドルの本日高値まで急速に値を上げたが、9月のECB理事会での利下げをはじめとした緩和策への期待は根強く戻りは限定的だった。米中貿易協議の進展に対する期待感から米国株高と米金利上昇が進むと、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり一時1.1042ドルと1日以来の安値を付けている。

 

NY原油先物市場続伸:原油在庫が予想より減少したことで買い優勢

NY原油先物市場は55.43ドル-56.89ドルのレンジ相場となった。昨日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計で、原油在庫が市場予想より大幅に減少したことを背景とした買いが継続した。また、米中通商協議の進展期待で投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、リスク資産の原油の買いを後押しした。この日発表された4-6月期国内総生産(GDP)改定値で個人消費の伸びは上方修正されたことから、景気後退入りへの警戒感は低下したことも買い要因となった。

 

NY金先物市場は続落:米中の対立緩和で売り優勢

NY金先物市場は1528.60-1559.90ドルのレンジ相場となった。中国商務省の報道官が9月米中通商協議について調整を続けていることを明らかにし、米中対立の警戒感が緩んだ。米株が大幅続伸し、米長期金利が上昇するなど投資家のリスクオフムードが後退し、逃避資産の金は続落した。また、 4-6月期国内総生産(GDP)改定値で個人消費の伸びは上方修正されたことから、景気後退入りへの警戒感は低下し、安全逃避の金買いは縮小した。

 

米国債券市場は続落:リスク選好から売り優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.49%終了した。米中対立への過度な警戒感が和らぎ、安全資産とされる米国債に売りが出た。7年債入札が低調だったことも債券売りを誘った。

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