FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:トランプ大統領の中国けん制発言でリスク回避

NYダウは23.33ドル安の27198.02、ナスダックは19.71ポイント安の8273.61で取引を終了した。米中貿易協議をめぐり、トランプ米大統領が中国をけん制する発言を行ったことで、市場の警戒感が強まり売りが出た。NYダウは一時150ドル超下げた。ただ、明日のFOMCを見極めたいとの思惑から、引けにかけては好決算銘柄中心に押し目買いなどが入ったため、指数は上げに転じる場面があった。VIX指数は12.83から13.94へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避と選好の動きで方向感欠く展開

ドル/円は、米中貿易協議をめぐり、トランプ米大統領が中国をけん制する発言を行ったことで、米中貿易交渉の先行き不透明感が高まりリスク回避的な円買い・ドル売りが先行した。米6月PCEコアデフレータが前年比で予想を下回ったことも嫌気されて、一時108.45円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値108.42円がサポートとして意識されると下げ渋る展開になった。米7月消費者信頼感指数が135.7と予想の125.0を上回ったこともドル買い戻しを促し、一時108.69円付近まで持ち直す場面があった。
 なお、トランプ米大統領は『我々は中国と協議しているが、彼らはいつも最終的に自分達の利益のために取引を変更する』『中国との問題は、彼らが約束を果たさないこと』『私が選挙に勝てば、中国は今交渉しているものよりもさらに厳しいものになるだろう』などと述べた。 

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.1132ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.1113ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢になった。オセアニア通貨や資源国通貨に対してユーロ高が進んだ影響も受けて、一時1.1161ドルと日通し高値を付けた。

 

NY原油先物市場は小幅続伸:エネルギー需要期待から買い継続

NY原油先物市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)が7月連邦公開市場委員会(FOMC)で経済を支援する目的で10年ぶりの利下げを実施する見込みで、需要鈍化懸念を受けた売りが後退した。緩和による景気浮揚が、原油も含めたエネルギーの需要を刺激するとみられている。 また、イランとロシアがホルムズ海峡で共同軍事演習を計画しているとの報を受けて、イランと米国の緊張が中東の石油供給をひっ迫するとの不安が強まり買い材料となった。

 

NY金先物市場は続伸:トランプ大統領の中国批判で買い優勢

NY金先物市場は1422.10-1433.90ドルのレンジ相場となった。米中協議が再開されたものの、トランプ大統領が中国を批判するツイートを行い、先行き懸念から安全逃避の買いが優勢となった。また、米長期金利が朝方から低下基調であったことも支援材料になった。

 

米国債券市場は横ばい:様子見ムード強く方向感を欠く

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日比と同じ2.06%で終了した。FOMC結果公表を控えて様子見ムード強く、大きな方向感は出なかった。

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