FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:S&P500とナスダック総合指数は過去最高値

NYダウは79.22ドル安の27269.97、ナスダックは70.10ポイント高の8321.50で取引を終了した。朝方は複数の主要企業決算が発表され、さえない四半期決算を発表したボーイングが3.11%安、キャタピラーが4.43%安となり相場の重石となった。2銘柄でダウ平均を118ドルほど押し下げた。しかし、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会や来週の連邦公開市場委員会(FOMC)での金融緩和への期待から、S&P500及びナスダック総合指数は上昇に転じ、過去最高値を更新した。VIX指数は 12.61から12.07へ低下した。

 

NY外国為替市場:弱い米経済指標でもドル底堅い展開

ドル/円は、NYカット(日本時間23時)に行使期限を迎えるまとまった規模のオプションが108.00円に観測されていたため、しばらくは108.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。23時を過ぎて値が軽くなるとやや弱含む展開になった。7月米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が50.0と予想の51.0を下回り、約10年ぶりの低水準を付けると米長期金利が低下幅を拡大した。ドル/円にも売りが出て一時107.92円と日通し安値を付けた。ただ、前日の安値107.83円がサポートとして意識されるとショートカバーが入り108.25円付近まで下げ渋った。なお、ムニューシン米財務長官はCNBCとのインタビューで『長期的に強いドルは重要』『短期的なドル安を支持しない』などと述べたが、相場の反応は限られた。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された仏・独・ユーロ圏の7月製造業PMI速報値が予想を下回ったことから、域内景気の減速が懸念されてユーロ売りが出やすい状況だった。ただ、NY市場では低調な米経済指標を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入ったため一時1.1156ドルと欧州時間に付けた日通し高値に面合わせする場面があった。もっとも、明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前に利下げ観測も高まっており、戻りは限られている。

 

NY原油先物市場は反落:供給過剰の緩みが意識され売り優勢

NY原油先物市場は、米エネルギー省が発表した週間在庫統計では、原油在庫の1083.5万バレルの取り崩しが明らかとなった。予想以上の在庫減に原油先物には買いが集まり、一時57.64ドルまで大きく値を上げた。もっとも買いが一巡すると一転し、利益確定売りが強まる展開になった。『サウジとクウェート国境の中立地帯における石油生産の再開に両国が前向き』との報道で供給過剰の緩みが意識され、引けにかけて下げ幅を広げた。 また、世界経済の成長減速が需要を鈍化させるとの懸念がくすぶったことも売り材料となった。

 

NY金先物市場は小幅反発:弱い景気指標受け買い優勢

NY金先物市場は、7月独・仏・ユーロ圏製造業PMI速報値がさえない結果となり、欧州景気の先行き懸念の高まりに時間外からNY金先物は強含んだ。NY勢参入後も、弱い米経済指標を受けて上値を伸ばした。もっとも為替相場でドルが下げ渋ると、ドル建ての金先物も上げ幅を縮めた。

 

米国債券市場は反発:米経済指標の悪化を受け買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(金利は低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.04%で終了した。7月米製造業PMI速報値が予想を下回ったことで、安全資産とされる米国債に買いが入った。米5年債入札が低調だったことを受けて伸び悩む場面もあったが、反応は一時的だった。 

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