★米国株式市場は下落:米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念を嫌気
NYダウは115.78ドル安の27219.85、ナスダックは37.59ポイント安の8185.21で取引を終了した。住宅着工・建設許可件数が予想を下振れたほか、複数の企業決算を受けて寄り付き後は揉み合ったが、トランプ米大統領が前日に『米中通商合意は長い道のり。必要なら追加関税を課す可能性』と述べたことで、米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念が高まり、キャタピラーなど中国売上高比率が高い銘柄を中心に売りが出た。VIX指数は12.86から13.97へ上昇した。
★NY外国為替市場:米国株安・米長期金利低下でドルじり安
ドル/円は、一時108.32円付近まで買われる場面もあったが、アジア時間に付けた日通し高値108.33円を上抜けることは出来ずに失速した。米国株の下落や米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入り、取引終了間際に一時107.94円と日通し安値を付けた。この日発表された6月米住宅着工件数/建設許可件数が予想を下回ったことも嫌気された。なお、米連邦準備理事会(FRB)が公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)は「米経済は緩やかに拡大した」と総括判断し、『貿易関連の不確実性が及ぼす悪影響に関する懸念は広がっているものの、向こう数カ月の見通しは総じて明るい』と指摘した。
ユーロ/ドルは、日本時間夕刻に一時1.1200ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後はポンドドルの反発などを手掛かりに買い戻しが進んだ。予想を下回る米住宅指標や米金利低下などもユーロ買い・ドル売りも促し、1時過ぎに一時1.1233ドルと日通し高値を付けた。もっとも、市場では『30-31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが確実視される中、商いは低調だった』との声が聞かれた。
★NY原油先物市場は続落:ガソリンと中間留分在庫積み上がりを嫌気
NY原油先物市場は56.21ドル-58.36ドルのレンジ相場となった。米国とイランの軍事的緊張の緩和思惑を背景に大幅続落した前日の反動で買い戻しが先行したが、石油在庫統計の発表後に原油は売りが優勢となった。米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計で、原油在庫が311.6万バレルの取り崩しと予想以上に減少し、原油に買いが入る場面もあったが、ガソリンと中間留分(含む暖房油)の在庫が予想以上の積み増しとなったことが材料視され、一時56.47ドルと約2週間ぶりの安値をつけた。また、住宅関連指標が市場予想を下回ったことも嫌気された。
★NY金先物市場は反発:米中貿易摩擦への懸念再浮上で買い優勢
NY金先物市場は1401.30-1428.40ドルのレンジ相場となった。この日発表された6月住宅着工件数と建設許可件数はいずれも市場予想を下回ったことや、米長期金利の低下を意識して安全逃避的な買いが広がった。米中貿易摩擦を巡る懸念が払拭されていないことも、金先物相場を下支えした。また、為替相場でドルが対ユーロで軟調な動きになったことも、金の買いを後押しした。
★米国債券市場は反発:米景気の減速懸念の高まりから買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.04%で終了した。米6月住宅着工/建設許可件数が市場予想を下回ったことで、米景気の減速懸念が高まり債券買いにつながった。
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