★米国株式市場は下落:米中貿易摩擦の激化への懸念高まり売り優勢
NYダウは237.92ドル安の25347.77、ナスダックは29.66ポイント安の7607.35で取引を終了した。トランプ米大統領が『中国と取引する準備は出来ていない』と述べた一方、『中国はレアアースの対米輸出制限を真剣に検討している』との報道が伝わった。NYダウは値ごろ感からの買いが先行し一時130ドル超上げたものの、米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から一転下落した。取引終了にかけて売りが強まり一時240ドル超下げた。VIX指数は15.85から17.50へ上昇した。
★NY外国為替市場:ユーロに対してドル高進む
ドル/円は、対ユーロ中心にドル高が進むと円に対してもドル買いが優勢となった。『中国はレアアースの対米輸出制限を真剣に検討している』との一部報道が伝わると、円買い・ドル売りで反応したものの下押しは限定的だった。市場予想を上回る米消費者信頼感指数が相場の支援材料となり一時109.60円付近まで値を上げた。もっとも、高く始まった米国株が下げに転じたこともあって、戻りは鈍かった。アジア時間に付けた日通し高値109.63円を上抜けることは出来なかった。
ユーロ/ドルは、『イタリアの財政赤字を巡り、欧州連合(EU)の欧州委員会が課徴金を命じる可能性がある』との報道を手掛かりに全般ユーロ売りが進んだ。モスコビシ欧州委員(経済・通貨担当)が『イタリアに対する制裁を支持しない』と述べると、一時1.1198ドルと日通し高値を付ける場面もあったが戻りは鈍かった。イタリア長期金利の上昇やドイツ長期金利の低下を眺めて再びユーロ売りが優勢になった。市場では『伊政府と欧州委との間の軋轢が再び高まるとの懸念が出ている』との指摘があった。5月米消費者信頼感指数が134.1と予想の130.0を上回ったことでドル買いが活発化したこともユーロドルの重しとなった。市場では『月末が近づくなか、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いが出た』との指摘もあり、一時1.1159ドルと日通し安値を付けた。
★NY原油先物市場は小幅続伸:中東地域の地政学リスクが下支え
NY原油先物市場は58.13-59.57ドルのレンジ相場となった。NY市場が3連休中も米中貿易戦争が小康状態を保っていたことで続伸した。また、世界経済の減速懸念などで原油需要は伸び悩むとの見方はあるものの、米国によるイランやベネズエラへの制裁に対する原油供給の減少懸念も、引き続き原油先物価格を下支えする要因となった。
★NY金先物市場は続落:ユーロ安・ドル高を嫌気した売り優勢
NY金先物市場は1275.10-1285.80ドルのレンジ相場となった。昨日はNY市場がメモリアルデーだったことで、3連休明けとなったが、この連休中に米中貿易戦争などに関しては小康状態を保てたことで金先物市場は利食い売りが優勢だった。また欧州通貨を中心にドルが強含んだことも、金の頭を抑えた。 米中貿易摩擦の早期解消への期待は広がっていないが、リスク回避の金買いは拡大しなかった。
★米国債券市場は上昇:欧州経済や米中貿易摩擦の先行き不透明感から買い優勢
米国債券市場の長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.26%で終了した。欧州経済の先行き不透明感や米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。利回りは一時2.2605%前後と2017年9月下旬以来約1年8カ月ぶりの低水準を付けた。
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