★米国株式市場は下落:世界景気の先行き不透明感を嫌気
NYダウは286.14ドル安の25490.47、ナスダックは122.56ポイント安の7628.28で取引を終了した。米中貿易協議が行き詰まるとの懸念や世界景気の先行き不透明感から幅広い銘柄に売りが出て、ダウ平均は一時440ドル超下げた。また、原油価格の下落や米長期金利の低下も嫌気され終日軟調な展開となった。VIX指数は14.75から16.92へ上昇した。
★NY外国為替市場:米中貿易摩擦の激化懸念でリスク回避の円買い
ドル/円は、米中貿易摩擦の激化と長期化への懸念が急速に高まりMYダウが440ドル超下落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。5月の米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったほか、4月米新築住宅販売件数が予想より弱い内容となったことも円買い・ドル売りを誘った。米長期金利が2017年10月中旬以来の低水準を付けたことも相場の重石となり、109.46円と日通し安値を付けた。
ユーロ/ドルは、ユーロクロスの下落につれた売りが先行し一時1.1107ドルと17年5月19日以来約2年ぶりの安値を付けたものの、低調な米経済指標を受けて米長期金利が低下すると一転ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。アジア時間の高値1.1157ドルを上抜けて一時1.1188ドルまで上値を伸ばした。
★NY原油先物市場は大幅続落:前日の米原油在庫増が重石
NY原油先物市場は59.84ドルから57.33ドルまで下落した。一昨日サウジから需給均衡を目指す意向が示されたことや、昨日の高水準な米原油在庫が依然として重石となり、原油相場は売りが先行した。米中貿易戦争に対する警戒感の強まりで投資家がリスク回避に動き、リスク資産の原油先物にも売りが集中した。また、英国の合意なきEU離脱の可能性や、ユーロ圏と米国のPMI低下による世界的な景気減速への懸念も相場の重石となった。心理的節目である60ドルを割り込むとロングの投げを誘発した。
★NY金先物市場は続伸:世界的なリスク回避の動きで金買い
NY金先物市場は1278.20ドルから1287.10ドルまで上昇した。米中貿易摩擦の激化・長期化への懸念が急速に高まり、金融市場全般にリスク回避ムードが広まったことで安全資産の金には買いが集まった。また、ドイツ、ユーロ圏、米国のPMIが低下して世界的な景気減速懸念が再燃した。さらに英国のメイ首相が24日退陣表明かとの報道で合意なきEU離脱の可能性も高まったことから、欧米で大幅な株安となり、安全志向的な金買い材料となった。為替相場でドルが軟調となったことも支えとなり、金先物は堅調に推移した。
★米国債券市場は続伸:世界景気の先行き不透明感から買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.32%で終了した。米中貿易協議が行き詰るとの懸念や世界景気の先行き不透明感から、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。利回りは一時2.2904%前後と2017年10月中旬以来の低水準を付けた。
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