FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦激化懸念がやや和らぎ買い優勢

NYダウは197.43ドル高の25877.33、ナスダックは83.35ポイント高の7785.72で取引を終了した。米政府が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置について一部取引に猶予期間を設けると発表した。米ハイテク企業の業績懸念が和らぎ、アップルやインテルなどハイテク株が上昇した。3月10日にエチオピアで墜落したボーイング737MAXの原因について、『バードストライクが原因の可能性』との一部報道が伝わった。機体欠陥への疑いが薄まったとしてボーイングが堅調だった。VIX指数は16.31から14.95へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般ドルが堅調地合い

ドル/円は、米国が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対する制裁措置の一部に猶予措置を認めたことで、米中の貿易摩擦激化への懸念が和らぎ円売り・ドル買いが優勢となった。米国株相場の上昇に伴う買いも入り、一時110.67円と7日以来の高値を更新した。ただ、引けにかけてはやや伸び悩んだ。なお、4月米中古住宅販売件数は年率換算で519万件と予想の535万件を下回ったものの、反応は限定的だった。

 

 ユーロ/ドルは、しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、ポンド/ドルの急伸をきっかけにユーロ買い・ドル売りが入り一時1.1188ドルと本日高値を付けた。ただ、ポンド/ドルが失速するとユーロドルにも売りが出て1.1154ドル付近まで押し戻された。5月ユーロ圏消費者信頼感指数速報値は▲6.5と予想の▲7.7を上回ったが、相場の反応は限られた。 

 

NY原油先物市場は小幅反落:需給めぐる材料が交錯

NY原油先物市場は62.75ドルから63.21ドルで上下した。サウジアラビアの3月原油輸出量の増加が明らかとなり、時間外取引から原油相場は上値重く推移し、NY勢参入とともに62ドル半ばまで下落した。その後、ロウハニ・イラン大統領の『米国と交渉する意向なし』との見解が伝わると、再び中東の地政学リスクが意識されて63ドル台を回復した。もっとも、63ドル台では利益確定売りがみられたほか、為替相場でドルが堅調に推移したこともドル建ての原油先物の重しとなり、引けにかけては再び63ドルを割り込んだ。また、経済協力開発機構(OECD)が2019年の世界成長率をまた引き下げたことを受けて、需要後退懸念による売りが強まった。

 

NY金先物市場は反落:米中貿易摩擦がやや緩和され軟調

NY金先物市場は1269.00ドルまで下落後、1274.60ドルまで上昇した。米商務省が、中国通信機器大手ファーウェイとの事実上の取引禁止措置に絡み、利用者への影響緩和のため一部の取引(スマートフォンのソフトウェアの更新など)への適用を3カ月間猶予すると発表した。そのため、目先的に安心感が広がり、欧米株高となったことから売りが先行した。その後、買い戻しもみられたが、1275ドル手前で上げ渋る状態が続き、再び軟調になった。

 

米国債券市場は続落:米国株高で安全資産の債券買いが後退

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.42%で終了した。米中貿易摩擦がやや和らいだことから、米国株の反発を受けてリスク回避としての債券買いは後退した。

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