FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国市場は下落:米中貿易協議の行方に対する警戒感から売り優勢

NYダウは98.68ドル安の25764.00、ナスダックは81.77ポイント安の7816.28で取引を終了した。米中貿易協議の行方に対する警戒感から売りが優勢となった。ダウ(4.19%安)やキャタピラー(3.04%安)、3M(1.59%安)など中国事業の比率が高い銘柄を中心に売りが出て、NYダウは一時200ドル超下げた。ただ、米5月ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を大幅に上振れたほか、トランプ政権がカナダ及びメキシコへの鉄鋼・アルミニウム関税を撤廃するとの報道を受けて、下げ幅を縮小した。ナスダックも売り先行後、プラス圏に浮上する場面があったが終盤失速した。VIX指数は15.29から15.96へ上昇した。

 

NY外国為替市場:日米欧の貿易摩擦に対する懸念が後退し全般ドル買い

ドル/円は、欧州株や日米株価指数先物の下落を受けて、リスク回避的な売りが先行し2一時109.50円まで値を下げたが、前日の安値109.34円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。トランプ米大統領が『対日本・EUの自動車関税措置を少なくとも180日間延期する』との見解を示すと、日米の貿易摩擦に対する懸念が後退し円売り・ドル買いが活発化した。5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が102.4と予想の97.5を上回ったことも相場の支援材料となった。アジア時間の高値110.03円を上抜けると目先のストップロスを誘発し、一時110.19円まで上値を伸ばした。 

ユーロ/ドルは、ユーロ圏の景気減速やイタリア財政問題などの懸念でユーロ売りが出やすかったうえ、良好な米経済指標を手掛かりにユーロ売り・ドル買いが進んだ。一時1.1155ドルと日通し安値を付けた。米国が日欧自動車関税発動を180日延期したと伝わると下げ渋る場面もあったが、23-26日に欧州議会選を控える中で戻りは鈍かった。 

 

NY原油先物市場は小反落:良好な米経済指標を受けたドル高を嫌気

NY原油先物市場は、63.59ドルまで上昇後、いったん62.52ドルまで下落した。中東の地政学的リスクに対する警戒感で買いが先行したが、米経済指標の結果を受けてドル高が進み、ドル建ての原油に売り圧力が強まったほか、19日に開催する石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国との共同閣僚監視委員会での協調減産を延長するかどうかの判断を見極めたいこともあり、上げ幅を吐き出して取引を終えた。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比3基減少の802基となり、2週連続で減少したが、買いは一時的にとどまった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を嫌気した売り優勢

5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)が市場予想を上回り、2004年1月以来の高い水準となったことを受けてドル高が進み、ドルの代替資産とされる金は売りに押された。

 

米国債券市場は横ばい:売り買い材料が入り混じり方向感欠く展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比と同じ2.39%で終了した。米中貿易協議への不透明感から買いが入った半面、良好な米経済指標を受け、売りが出たため相場は方向感を欠いた展開となった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ