★米国株式市場は上昇:自動車輸入によるか前発動延期を好感
NYダウは115.97ドル高の25648.02、ナスダックは87.65ポイント高の7822.15で取引を終了した。米4月小売売上高が予想外のマイナス成長となり、売りが先行した。その後は、『トランプ米大統領は輸入自動車への追加関税導入の判断を6カ月遅らせる』との報道を受けて、米国と主要国の貿易摩擦への懸念が緩和した。一時190ドル超下落したNYダウは持ち直し、190ドル超上げた。個別ではボーイングやアップル、マイクロソフトなどの上昇が目立った。VIX指数は18.06から16.44へ低下した。
★NY外国為替市場:米国への輸入車に対する関税発動延期でドル買い戻し
ドル/円は、4月米小売売上高や4月米鉱工業生産指数などさえない指標が相次ぐと円買い・ドル売りが先行し、一時109.12円と日通し安値を付けた。ただ、米政府高官の話として『トランプ大統領は輸入車に対する関税発動を最長6カ月延期する考え』との報道が伝わると、投資家のリスク回避姿勢が後退し円売り・ドル買いが優勢になった。米国株価が持ち直したことも相場の支援材料となり、一時109.68円付近まで値を上げた。ムニューシン米財務長官が『中国との貿易関係改善に向け真剣に協議している』と述べたことも相場を下支えした。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値109.70円を上抜けることは出来なかった。
ユーロ/ドルは、ユーロ圏景気減速やイタリア財政問題などの懸念でユーロ売り・ドル買いが先行すると、一時1.1178ドルと本日安値を更新した。ただ、米国の自動車関税延期見通しで、自動車・部品輸入を巡る欧米間の対立が激化するとの懸念が後退するとユーロ買い戻しが優勢となり、一時1.1225ドルと日通し高値を付けた。
なお、サルビーニ伊副首相はこの日、『EUの財政規律は欧州を飢餓状態に陥れている』とし、改正の必要があると訴えた。前日には『雇用促進のため、EU財政規律違反である財政赤字の対GDP比3%超えの可能性』を示唆している。
★NY原油先物市場は続伸:中東の地政学リスクの高まりが下支え
NY原油先物市場は60.85-62.34ドルのレンジ相場となった。米中貿易摩擦の激化懸念を背景とした投資家のセンチメントが悪化しているなか、原油先物は売りが先行したが、中東の地政学的リスクに対する警戒感が強まっていることも下支えに切り返した。米エネルギー情報局(EIA)が発表した原油在庫は543.1万バレルの積み増しと予想より大幅な積み増しとなった一方で、ガソリン在庫は112.3万バレルの取り崩しと予想以上に減少した。 米中首脳会談開催への期待は残されていることも買い材料となった。
★NY金先物市場は小反発:押し目は買い興味残る
NY金先物市場は1293.60-1301.70ドルのレンジ相場となった。米中の経済指標がさえない結果となり、買いが優勢となったが、トランプ米大統領が『自動車関税の発動を延期する計画』との報道を受けて米株がプラス圏に浮上するなどリスクオフムードが緩み、金先物は上げ幅を縮小して取引を終えた。しかしながら、米中貿易摩擦の早期解消への期待は広がっていないことから、押し目買い興味も散見された。
★米国債券市場は反発:低調な米経済指標受け買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反発(価格は上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.37%で終了した。独国債相場の上昇につれた買いが波及したほか、4月米小売売上高など低調な米経済指標を手掛かりに債券買いが進んだ。利回りは一時2.3591%前後と3月28日以来の低水準を付けた。
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