★米国株式市場はまちまち:3M(スリーエム)の決算を嫌気
NYダウは134.97ドル安の26462.08、ナスダックは16.67ポイント高の8118.68で取引を終了した。工業・事務製品大手3Mが発表した1-3月期決算は売上高が予想を大きく下回り、2019年通期見通しが下方修正された。同社の株価が13%超の急落となり、1銘柄でダウ平均を169ドル程度押し下げた。半面、前日夕に発表した決算が予想を上回ったマイクロソフトが3%超の大幅高となり、指数を下支えした。VIX指数は13.14から13.25へ上昇した。
★NY外国為替市場:日本の大型連休を控えポジション調整野動きも
ドル/円は、米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことを理由に円買い・ドル売りが先行した。NYダウが280ドル超下落したことも相場の重しとなり、前日の安値111.68円や23日の安値111.65円を下抜けて一時111.38円まで値を下げた。市場では『日本の大型連休中の急激な変動を警戒して、ポジションを減らす動きが出た』との指摘があった。ただ、米長期金利が上昇し、NYダウが下げ幅を縮小すると買い戻しが優勢になった。200日移動平均線(111.51円)を下回った水準では押し目買いなども入りやすく111.68円付近まで下げ渋る場面があった。
ユーロ/ドルは、欧州景気の減速が懸念されるなか、一時1.1118ドルと2017年5月30日以来約1年11カ月ぶりの安値を付けた。ただ、前週分の米新規失業保険申請件数が23万件と予想の20万件より弱い内容だったことが分かるとショートカバーが優勢となり、1.1155ドル付近まで下げ幅を縮めた。ただ、買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。取引終了にかけて再び上値が重くなった。
★NY原油先物市場は続落:ドル高・ユーロ安を嫌気した売り
NY原油先物市場は64.90-66.28ドルのレンジ相場となった。前日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した在庫統計で、原油在庫が予想を大きく上回る積み増しとなったことが引き続き材料視され、利益確定売りが継続した。また、この日も為替相場でドルが対ユーロで上昇基調を維持し、ドル建ての原油に割高感が生じたことが売りを後押しした。また、原油在庫が大幅に減少する可能性は低いとの見方は残されており、原油先物の上値は重くなった。
★NY金先物市場は小幅続伸:ドル高・ユーロ安を嫌気した売り
NY金先物市場は1275.20-1284.80ドルのレンジ相場となった。NYダウが下げ幅を拡大し、為替相場で一時ユーロが対ドルで買い戻しが入ると、1284.8ドルまで上昇する場面もあったが、ドル高地合いは変わらず、6月限は上げ幅をほぼ吐き出して取引を終えた。米長期金利が下げ渋ったことも上値を抑えた。
★米国債券市場は小反落:米経済指標結果に振れる展開
米国債券市場で長期ゾーンは小反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.53%で終了した。米3月耐久財受注額が予想を上回ったことで債券売りが先行したものの、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となっため下値も限られた。
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