FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米経済の底堅さや好決算を好感した買い

NYダウは269.25ドル高の26412.30、ナスダックは36.81ポイント高の7984.16で取引は終了した。米3月輸入物価指数が予想を上振れ米経済の底堅さが示された。また、JPモルガン・チェース(4.69%高)が発表した1-3月期決算が増収増益となり、予想を上回ったため買い安心感が広がった。動画配信サービスの詳細を発表したウォルト・ディズニー(11.54%高)が急伸し、1銘柄でダウ平均を101ドルほど押し上げた。半面、アナダルコを買収すると発表したシェブロン(4.94%安)が買収に伴う財務負担への警戒から大きく売られた。VIX指数は13.02から12.01へ低下した。

 

NY外国為替市場:米国株高・米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、3月中国貿易統計で輸出額の伸びが予想を大きく上回り、同国の景気減速への懸念が緩和した。米金融機関の好決算も手掛かりにNYダウが290ドル超上昇すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが広がった。米長期金利が2.5651%前後まで上昇したことも相場の支援材料となり、一時112.09円と3月5日以来の高値を付けた。4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が96.9と予想の98.0を下回ったことで一時111.86円付近まで売られる場面もあったが、下押しは限定的だった。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された2月ユーロ圏鉱工業生産が予想を上回ったことでユーロ買いが先行した。良好な中国貿易統計を受けて世界的な景気減速への警戒感が後退したこともユーロ買い・ドル売りを誘い、一時1.1324ドルと3月26日以来の高値を付けた。ただ、『欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は米輸入品に対して報復関税リストを作成』との一部報道が伝わると、伸び悩んだ。航空機産業への補助金についてEUと米国は互いに不当と主張している。週前半にはトランプ政権がEUに対して追加関税を課すことを表明している。欧米貿易摩擦への懸念からユーロ売り・ドル買いがじわりと強まり、一時1.1293ドル付近まで下押しする場面があった。

 

NY原油先物市場は反発:リビア内戦継続で供給懸念から買い優勢

NY原油先物市場は、リビアが内戦により原油生産を全面的に停止するのではないかという思惑が高まり、時間外から買いが先行した。そのため、NY朝には64.65ドルまで上昇した。NY午後には米国がベネズエラに対して新たな経済制裁を発表した。しかし相場の上値への反応は鈍く、週末を控えてポジション調整の売りが強まり、64ドルを割り込んで週引けした。 米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比2基増加の833基となった。

 

NY金先物市場は小幅反発:リスク選好の地合いに上げ渋る

NY金先物市場は、1300ドル手前で上げ渋り1293.20-1299.10ドルのレンジ相場となった。為替相場でドルがユーロに対して約2週間半ぶりの水準まで売られると、ドル建ての金先物は買いが先行した。ただ、株高・債券安・円安というリスク選好地合いに安全資産とされる金を買う勢いは続かず、週引けにかけては上げ幅を縮めた。 

 

米国債券市場は続落:世界景気への過度な懸念後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(金利は上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は下落)2.56%で終了した。中国やユーロ圏の経済指標が良好な内容となり、世界景気への過度な懸念が緩和した。米金融機関の好決算も手掛かりに米国株が堅調に推移すると、安全資産とされる米国債に売りが出た。

 

 

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