FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米主要企業の決算発表期待から買い優勢

NYダウは6.58ドル高の26157.16、ナスダックは54.97ポイント高の7964.24で取引を終了した。米3月消費者物価指数(食品とエネルギー除く)が予想を下振れ、利上げ凍結が長期化するとの見方から買いが先行したものの日中は小動きとなった。注目のFOMC議事録では、米国や世界経済の先行き不透明感やインフレ圧力の緩和を受けて、大半の当局者が年内利上げを見送る方針を支持したことが示され、引けにかけて緩やか上昇する展開となった。 今週から始まる主要企業の決算発表への期待が高まり買いが優勢となった。ただ、アナリストが目標株価を引き下げたボーイングが1%超下落し指数の上値を抑えたため、NYダウはマイナス圏に沈む場面があった。個別ではゴールドマン・サックス(1.18%高)やシスコシステムズ(1.16%高)、ウォルマート(0.92%高)の上昇が目立った。 VIX指数は14.28から13.30へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下に伴う円買い優勢

ドル/円は、3月米消費者物価指数(CPI)発表後に一時111.28円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。米金利低下に伴う円買い・ドル売りが入り一時110.84円まで値を下げた。ただ、一目均衡表雲の上限が位置する110.79円がサポートとして働くと下げ幅を縮め111円台を回復して取引を終えた。なお、3月19-20日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では『リスクが年内の金利維持を正当化すると指摘』『金利見通しはどちらの方向にも変わる可能性』『ほとんどのメンバーは忍耐強さが必要と指摘』との見解が示された。

ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)はこの日の理事会で市場の予想通り政策金利を据え置き、金利ガイダンスを維持した。ドラギECB総裁は会見で『マイナス金利政策によって生じ得る副作用の軽減が必要かどうかを検討』と述べたほか、景気に対する慎重な見方を強調した。市場では『利上げ時期が一段と後ずれする』と受け止められ、独長期金利の低下とともにユーロ売りが優勢にとなり、一時1.1230ドルと日通し安値を付けた。ただ、8日の安値1.1214ドルが目先サポートとして意識されると下げ止まった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも優勢となり一時1.1279ドル付近まで持ち直した。

 

NY原油先物市場は反発:ガソリン在庫減少で底堅い展開

NY原油先物市場は64.05-64.70ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)月報でベネズエラの産油量減少が止まらないことが明らかとなり、原油先物は時間外から買いが優勢となった。米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫では、原油は3カ月連続の積み増しだったもののガソリンが8カ月連続の取り崩しとなった。市場はガソリン在庫の結果により反応し、底堅いまま引けた。

 

NY金先物市場は続伸:米長期金利低下を好感

NY金先物市場は1304.70-1314.70ドルのレンジ相場となった。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁のハト派寄りの記者会見内容を受けて独長期金利はマイナス幅を広げ、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えて米長期金利も低下傾向になった。これらを受けて金利が付かない金には買いが強まった。また、米国務長官はイランへの圧力を強め続けると発言し、地政学リスクを意識した金買いも支えになった。

 

米国債券市場は 続伸:欧州金利の低下につれた動き

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.46%で終了した。欧州の金利低下を受けて買いが優勢となった。FOMC時具要旨が『予想ほどハト派ではなかった』と受け止められると伸び悩む場面もあったが、反応は一時的だった。

 

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ