FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:利益確定目的の売りが優勢

NYダウは83.97ドル安の26341.02、ナスダックは15.19ポイント高の7953.88で取引を終了した。前週末までに3日続伸し約半年ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。アナリストが投資判断を引き下げたボーイングが4.4%の大幅下落となり、1銘柄でダウ平均を112ドルほど押し下げた。半面、アップルやホーム・デポなどが買われ指数を下支えした。 S&P500やナスダック総合指数は、引けにかけて上昇となったものの、今週から始まる1-3月期決算発表や英国のEU離脱協議を見極めたいとの思惑から上値は限られた。VIX指数は12.82から13.18へ上昇した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は200日SMAの攻防

ドル/円は、原油先物価格の上昇を背景に、資源国通貨に対してドル安が進むと円に対してもドル売りが先行した。週明けのNY勢が全般ドル売りで参入したことも相場の重しとなり、一時111.28円と日通し安値を付けた。ただ、売りが一巡すると米長期金利上昇に伴う円売り・ドル買いが出たため111.53円付近まで切り返した。市場では『200日移動平均線が位置する111.50円が重要なポイントとして意識されている』との指摘があった。 

ユーロ/ドルは、10日に欧州中央銀行(ECB)定例理事会を控えて、ポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りが優勢となった。3日の高値1.1255ドルの上抜けを狙った仕掛け的な買いも観測されて、一時1.1274ドルと3月27日以来の高値を付けた。もっとも、NY中盤以降は新規材料難から様子見ムードが広がり、狭いレンジ取引に終始した。

 

NY原油先物市場は大幅続伸:OPEC加盟国の不安定な状況が買い材料

NY原油先物市場は63.13-64.48ドルのレンジ相場となった。週明けから買いが先行し、約5カ月ぶりの高値を更新した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国の不安定な状況が原油相場の押し上げ要因となった。リビアでは首都トリポリでの軍事衝突が伝えられ、内戦への本格突入が危ぶまれている。トランプ米政権はイラン革命防衛隊を『外国テロ組織』に指定し、イラン側は強く反発している。米国によるベネズエラへの制裁強化も供給不安に繋がった。OPECによる減産体制は維持されており、市場関係者の間では1バレル=60ドルが当面の下値目処になるとの見方がさらに増えている。

 

NY金先物市場は続伸:終値で1300ドル台回復

NY金先物市場は1295.50-1307.90ドルのレンジ相場となった。NY勢の参入後に為替相場でドル売りが強まると、ドル建ての金先物も上値を試す展開になった。ドル売りが一服し金相場も上げ幅を縮めたが、中国人民銀行の金保有高が4カ月連続の拡大や米投資銀行の強気見通しなども支えに1300ドル台で下げ渋った。 

 

米国債券市場は反落:需給悪化を嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)2.52%で終了した。780億ドルの国債入札やサウジ国営石油会社サウジアラコムの大型起債を控える中、需給悪化を見越した売りが優勢となった。

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