FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米中協議の進展期待から買い優勢

NYダウは166.50ドル高の26384.63、ナスダックは3.77ポイント安の7891.78で取引が終了した。『トランプ米大統領と劉鶴・中国副首相の会談が予定されており、協議が順調に進めば今日にも米中首脳会談の日程が発表される』と伝わった。米中が貿易交渉で最終合意に近づいているとの期待が高まり、キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がった。半面、米中通商協議の最終的な合意は来週以降になるとの見方もあり、相場は伸び悩む場面もあった。また、ナスダックは小幅下落となった。 VIX指数は13.74から13.57へ低下した。

 

NY外国為替市場:総じてドル買い優勢

ドル/円は、前週分の米新規失業保険申請件数が20.2万件と予想の21.6万件より強い内容だったことが分かると円売り・ドル買いが先行した。対ポンド中心にドル高が進んだ影響も受けた。トランプ米大統領はこの日、米中協議のために訪米した劉鶴・中国副首相との会談で記者団に対し、『今後4週間以内に米中貿易合意の可能性』『貿易交渉は急速なペースで進展している』『非常に重要な何かが間もなく起きる公算』などと発言した。米中が貿易交渉で最終合意に近づいているとの期待が高まりドル買いを誘った。

ユーロ/ドルは、欧州時間に発表された2月独製造業新規受注が予想に反して減少したことが意識されて、NY市場でもユーロ売りが継続した。『イタリア政府は今月にも2019年経済成長率見通しを引き下げる可能性』との報道もユーロ売りを促し、一時1.1206ドルと日通し安値を付けた。ポンド/ドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いも出た。ただ、前日の安値1.1201ドルが目先サポートとして意識されるとやや下げ渋っている。 

 

NY原油先物市場は続落:原油在庫増とドル高などを嫌気

NY原油先物市場は61.99-62.84ドルのレンジ相場となった。昨日に発表された米エネルギー情報局(EIA)在庫統計で、原油在庫が市場予想より大幅な積み増しとなったことが引き続き原油の上値を圧迫した。また、為替市場でユーロが対ドルで弱含み、ドル建ての原油に割高感が生じたことも、原油売りを後押しした。ただ、石油輸出国機構(OPEC)による減産体制は維持されており、市場関係者の間では1バレル=60ドルが当面の下値目途になるとの見方が増えているようだ。

 

NY金先物市場は小幅続落:米中通商協議における合意期待で売り

NY金先物市場は1284.90-1298.70ドルのレンジ相場となった。為替相場でのドル高・ユーロ安の動きを眺めながら一時売りが強まったが、ドル高が限定的にとどまったことや、米中通商協議の行方や米雇用統計の結果を見極めたいこともあって買い戻しが入り、下げ幅をほぼ取り戻した。 

 

米国債券市場は小反発:全般様子見ムード強く動意薄い

米国債券市場で長期ゾーンは小反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)2.51%で終了した。米中通商協議の進展や翌日の3月雇用統計の結果を見極めたいとして動意の薄い展開となった。

 

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