FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中閣僚貿易協議の進展期待から買い優勢

NYダウは91.87ドル高の25717.46、ナスダック」は25.79ポイント高の7669.17で取引を終了した。米中閣僚級貿易協議が北京で再開されたことを受けて、交渉進展への期待から買いが優勢となった。米長期金利がひとまず下げ止まり、利ざや改善の思惑からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が上昇し、指数全体を押し上げた。ただ、米10-12月期GDP確定値が予想を下振れとことや、英EU離脱巡る混迷が続く中、指数はマイナス圏に沈む場面もあった。VIX指数は15.15から14.43へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ドル/円は、欧州時間に一時109.99円と日通し安値を付けたものの、ある程度まとまった規模のオプションが観測されている110.00円に接近した場面では押し目買いなどが入ったため持ち直した。NY市場に入ると、米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが優勢だった。前日の高値110.71円を上抜けて一時110.83円まで上値を伸ばした。NYダウが110ドル超上昇したことも相場の支援材料となった。なお、10-12月期米国内総生産(GDP)確定値や2月米住宅販売保留指数は予想より弱い内容となったものの、相場の反応は限定的だった。 

ユーロ/ドルは、3月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回ったことをきっかけに全般ユーロ売りが先行した。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いも出て一時1.1214ドルと8日以来の安値を付けた。売り一巡後は1.12ドル台前半で下げ渋ったものの、戻りは限られた。

 

NY原油先物市場は続落:ロシアが協調減産の短縮表明で売り優勢

NY原油先物市場は58.20-59.56ドルのレンジ相場となった。 昨日公表された米エネルギー省(EIA)の週間石油在庫(3/22時点)で、原油在庫の積み増しへの転換が確認された。トランプ米大統領の『OPECが石油供給を増やすことが非常に重要。石油価格は高過ぎる』とのツイートや、ロシアがOPEC加盟・非加盟国との協調減産の延長をこれまで想定されていた年末ではなく9月までにとどめるとのニュースもあって、売りが強まった。ただ、取引時間後半にかけて下落幅を縮小した。 

 

NY金先物市場は大幅続落:ドル高・長期金利上昇を嫌気した売り

NY金先物市場は1293.30-1317.60ドルのレンジ相場となった。英のEU離脱に関する英議会の混乱を嫌気したポンドほか、欧州通貨などに対するドル高が、ドル建て金価格の割高感を意識させ、金相場を圧迫した。バブル的な要素が指摘されていたパラジウム相場や、銀、プラチナといった他の貴金属相場の下落も、金相場のムードを重くした。 節目の1300ドルを下回ったことで、ストップロスの売りが執行されたとの見方も出ている。

 

米国債券市場は反落:米国株高でリスク回避の動きが後退

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)2.39%で終了した。米国株の反発で投資家心理が改善し、安全資産とされる米国債に売りが出た。なお、7年債入札は『順調』と受け止められ、10年債にも買いが入る場面もあった。

 

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