FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米長短金利逆転を嫌気した売り優勢

NYダウは32.14ドル安の25625.59、ナスダックは48.15ポイント安の7643.38で取引を終了した。欧州株の上昇などを受けて続伸して始まったものの、買い一巡後は売りが優勢となり反落した。米長期金利の低下を受けて長短金利の逆転(逆イールド)が進み、世界経済への先行き不透明感が一段と強まり売りが広がった。ウォルマートやシェブロン、マイクロソフトなどが売られ、指数は一時230ドル超下げた。ただ、米中貿易交渉や英国のEU離脱の動向を見極めたいとの思惑や、下値を拾いたい向きは多く売りが一巡すると押し目買いなどが入り下げ幅を縮めている。 VIX指数は14.68から15.15へ上昇した。

 

NY外国為替市場:欧米金利の低下でややリスク回避モード

ドル/円は、一時110.71円と日通し高値を付けたものの、その後失速した。米長期金利の大幅低下を手掛かりにした売りが出たほか、欧州株や日経先物の下落が相場の重石となり、一時110.24円と日通し安値を付けた。NY市場に入ると、1月米貿易赤字が予想ほど拡大しなかったことを好感した買いが入り110.58円付近まで切り返したものの、現物のNYダウが230ドル超下落すると再び上値が重くなった。

ユーロ/ドルは、欧州時間に伝わったドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の『見通しへのリスクは依然として下向き』『必要であればECBはさらに利上げを遅らせることが可能』との発言や、デギンドスECB副総裁の『ユーロ圏の成長鈍化は金融不安のリスクを高めている』との発言が改めて意識されユーロ売り・ドル買いが出た。独長期金利が2016年10月上旬以来の水準まで低下したことも相場の重しとなり、一時1.1242ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は反落:原油在庫の増加を嫌気

NY原油先物市場は58.81-60.22ドルのレンジ相場となった。一時60ドル台前半まで買われたが、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計で原油在庫が減少予想に反して増加していた(前週比+280万バレル)ことや、米国株安が嫌気された。

 

NY金先物市場は続落:対ユーロでドル高を意識した売り優勢

NY金先物市場は1313.70-1325.20ドルのレンジ相場となった。対ユーロなどのドル高により、ドル建て金貨価格の割高感が高まったことや、英政治不安がやや緩和されたことから、安全逃避の金買いは縮小した。ただ、英国の欧州連合(EU)からの離脱時期などを巡る情勢は依然として不透明であり、1314ドル近辺では押し目買い興味が残されている。

 

米国債市場は反発:欧州国債につれた米国債買い

米国債市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い(価格は上昇)2.36%で終了した。ドラギECB総裁の利上げ次期先送り発言を受けて、欧州国債利回りが低下した。米国債にも買いが波及した。利回りは一時2.3507%前後と2017年12月中旬以来約1年3ヵ月ぶりの低水準となった。

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