★米国株式市場はまちまち:期待と懸念が交錯しもみ合い相場
NYダウは7.05ドル高の25709.94、ナスダックは12.50ポイント安の7630.91で取引を終了した。中国の2月鉱工業生産が予想を下振れ、世界経済減速への懸念や、米中貿易協議の進展への期待と不安が交錯し、前日の終値を挟んだ水準でのもみ合いに終始した。また、英議会でEU離脱期限延長案が可決されたことで、今後の展開を見極めたいとの思惑もあった。ビザやアップル、ナイキなどが買われ相場を支えた。半面、ファイザーやインテルなどが売られ指数の重石となった。VIX指数は 13.41から13.50へ上昇した。
★NY外国為替市場:ポンドの動向に振られる展開
ドル/円は、ポンド絡みの取引が中心となったため、しばらくは狭いレンジでのもみ合いが続いていたが、米長期金利の上昇をきっかけに円売り・ドル買いが優勢となり一時111.83円と日通し高値を更新した。ポンドやユーロに対してドル高が進んだ影響も受けた。この日発表の前週分の米新規失業保険申請件数や1月米新築住宅販売件数は予想より弱い内容となった。また、『米中首脳会談は少なくとも4月まで延期になる可能性』との一部報道が伝わったほか、トランプ米大統領が『中国との通商協議は順調』としながらも『合意できるかどうかは明言したくない』と述べたと報じられた。
ユーロ/ドルは、 欧州市場ではポンドドルの上昇につれた買いが入り一時1.1336ドル付近まで上げたものの、NY市場に入ると弱含んだ。米長期金利が上昇に転じたタイミングでユーロ売り・ドル買いが強まり、一時1.1294ドルと日通し安値を付けた。
★NY原油先物市場は 続伸:原油在庫の減少が引き続き買い材料
NY原油先物市場は58.00-58.74ドルのレンジ相場となった。石油輸出国機構(OPEC)が発表した加盟国の2月産油量が前月比0.7%減少し、OPEC主導の協調減産による需給の改善が続いていることが示され、原油の買いに安心感が広がった。ただ、4カ月ぶりの高値水準まで上昇したことで利益確定売りも散見し、上値は限られた。ただ、1バレル=60ドルを超えると米国内の原油生産が増えると予想されており、足もとの需給関係は緩む可能性があるとの声が聞かれた。
★NY金先物市場は反落:リスク回避ムードが後退し買いが縮小
NY金先物市場は1292.50-1310.30ドルのレンジ相場となった。この日発表された1月の米新築住宅販売件数は60.7万戸で市場予想を下回ったが、英国議会で欧州連合(EU)離脱延期を図る動議が賛成多数で可決されるとの見方が広がり、リスク回避ムードが後退し安全逃避の金買いは縮小した。なお、動議への賛成は412、反対は202で動議は可決されている。
★米国債券市場は続落:方向感の欠いた展開
米国債券市場で長期ゾーンは小幅続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.63%で終了した。米中貿易協議への進展への期待と不安が交錯し、大きな方向感は出なかった。
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