FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米航空機大手ボーイングが相場の重石

NYダウは96.22ドル安の25554.66、ナスダックは32.97ポイント高の7591.03で取引を終了した。2月消費者物価指数(食品とエネルギー除く)が予想外の鈍化となり、利上げ据え置きが長期化するとの見方から、S&P500とナスダック総合指数に買いが先行した。その後は、英国でのEU離脱修正案の採決結果を見極めたいとの思惑から小動きとなった。EU離脱修正案は再び否決されたものの、相場への影響は限定的だった。主力機の墜落事故が嫌気され米航空機大手ボーイングが大幅続落し、指数の重しとなった。同社株1銘柄でダウ平均を156ドル押し下げた。VIX指数は14.33から13.77へ低下した。

 

外国為替市場:ポンドの取引が中心で方向感欠く展開

ドル/円は、2月米CPIが前年比で予想を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比・前年比ともに予想より弱い内容だったことが分かると円買い・ドル売りが先行した。米長期金利が低下に転じたことも相場の重しとなり、一時111.11円と日通し安値を付けた。ただ、米株式市場でナスダックやS&P500が上昇すると買い戻しが進み、111.40円付近まで持ち直している。もっとも、この日はポンド絡みの取引が中心となったためドル/円自体は大きな方向感が出なかった。

ユーロ/ドルは、 ユーロ/ポンドの上昇につれた買いが入ったほか、低調な米インフレ指標を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入った。米10年債入札が堅調だったと受け止められると、米長期金利が低下幅を拡大した。ユーロ高・ドル安がさらに進み、一時1.1305ドルと日通し高値を付けた。 

 

NY原油先物市場は小幅高:供給過剰懸念が後退

NY原油先物市場は、サウジアラビアの減産方針や、ベネズエラ国営石油会社PDVSAが先週から続く停電で原油の輸出を停止していることを背景に買いが先行し、4月限は57ドル半ばまで上昇したが、利益確定売りに押され、小幅高で取引を終えた。 

 

NY金先物市場は反発:英国のEU離脱協定の議会採決リスクイベントで買い

NY金先物市場は1292.00-1302.60ドルのレンジ相場となった。この日発表された2月の米消費者物価指数(CPI)は、前年比+1.5%、同コア指数は前年比+2.1%でインフレ率はいずれも市場予想を下回ったことが意識された。また、英議会でメイ首相の修正欧州連合(EU)離脱案の採決を控えて金先物を買い戻す動きもみられた。なお、修正EU離脱案は反対多数で否決されており、金先物は時間外取引で1302.60ドルまで買われた。

 

米国債券市場は反発:堅調な入札結果を受け買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.60%で終了した。低調な米物価指標に加え、堅調な米10年債入札を受けて債券買いが優勢となった。利回りは一時2.592%前後1月4日以来の低水準を付けた。

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