FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易協議の進展期待が相場の支え

NYダウは63.12ドル高の25954.44、ナスダックは2.30ポイント高の7489.07で取引を終了した。米中貿易協議の進展期待が引き続き相場を支えた。朝方は、FOMC議事録や米中交渉を見極めたいとの思惑から小動き。FOMC議事録では、量的緩和によって膨らんだバランスシート縮小の年内終了について連銀当局者の意見が概ね一致したが、今後の利上げ方針については意見が分かれた。発表後に株価は一時下落したものの、引けにかけて上昇に転じた。VIX指数は14.88から14.02へ低下した。

 

NY外国為替市場:ポンド中心の値動きでドル/円は蚊帳の外

ドル/円は、NY勢の参入後はしばらく110.80円を挟んだもみ合いとなっていたが、対ポンドなどを中心にドル売りが強まったことで、一時110.63円付近まで弱含んだ。もっとも、1月29-30日分の米FOMC議事要旨が公表されると買い戻される展開に。FOMC議事要旨では『多くのメンバーは今年金利を調整する必要があるか確信が持てない』などとハト派な姿勢が示されたものの、事前に議事録はハト派的な内容になるとの見方が優勢だったため、公表後はややドル買いでの反応が見られた。引けにかけては110.90円付近まで切り返した。

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの上昇につれて一時1.1371ドルの高値をつけたが、FOMC議事要旨の公表後には1.1330ドル台まで押し戻された。
ポンド/ドルは一時1.3109ドルと1日以来の高値まで上昇した。ボレル・スペイン外相が『英国とEUは離脱交渉で近く修正合意に達する見込み』との見解を示したことを受けた買いが進んだ。もっとも、FOMC議事要旨の公表後にはユーロ/ドルと同様に伸び悩み。格付け会社フィッチ・レーティングスが英国の格付け『AA』の引き下げの可能性を指摘したことも重しとなった。なお、メイ英首相とユンケル欧州委員長は会談後に共同声明を公表した。『バックストップ条項』が『一時的な措置』だと再確認したものの、具体的な打開策は示されず、月内に再度会談を開くとしている。

 

NY原油先物市場は続伸:OPEC主導による協調減産を好感

NY原油先物市場は一時57.60ドルまで買われ、6営業日連続となった。米エネルギー情報局(EIA)は前日発表の月報で、3月の国内産油量が前月比8万4000バレル増の日量839万8000バレルに上るとの見通しを示し、これが記録的な高水準であることから、利食い売りが先行した。ただ、OPEC主導による協調減産を背景に下値は堅く、為替相場でのドル安や米中通商協議への期待で続伸した。

 

NY金先物市場は小幅高:年内の米利上げ停止の確証持てず

NY金先物市場は一時1349.80ドルまで買われたが、時間外取引では反落した。米FOMCの議事要旨公表を控えて買いが先行したが、議事要旨には年内の利上げ停止について明確な記述は含まれていなかったことから、通常取引の終了時点にかけて金先物の上げ幅は縮小した。その後の時間外取引で1339.80ドルまで反落した。

 

米国債券市場は反落:米国株式市場の底堅い展開にやや売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.64%で終了した。米国株式市場の上昇を受けた売りが出た。なおFOMC議事要旨は総じて想定通りの内容だったため、相場への影響は限定的だった。

 

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