FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米政府機関閉鎖回避観測や米中貿易協議進展を期待

NYダウは372.65ドル高の25425.76、ナスダックは106.71ポイント高の7414.62で取引が終了した。米与野党指導部が政府機関の閉鎖を回避するための暫定予算案に基本合意したと伝わり、再閉鎖が回避できるとの観測が広がった。米中の貿易協議が進展するとの期待から買いが入った面もあり、指数は一時400ドル超上げた。個別ではキャタピラーや3M、ダウ・デュポンなどの上昇が目立った。欧州株が全面高となったことも相場への追い風となった。VIX指数は 15.97から15.43へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の円売りも上値も限定的

ドル/円は、資源国通貨高・ドル安が進んだ流れに沿って円買い・ドル売りが先行し、一時110.35円とアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。ただ、この水準が目先サポートとして意識されると下げ渋った。米国株高に伴う円売り・ドル買いが出て相場の下支え要因となった。市場では『典型的なリスク・オン相場となり、円安とドル安が同時に進んだ』との指摘があり、相場は大きな方向感が出なかった。
 なお、トランプ米大統領は『今のところ3月に中国の習近平国家主席と会談する計画はない』と述べた一方、3月1日の対中関税引き上げ期限の延期については否定しなかった。与野党の予算合意については『満足していない』『国境警備を巡り本日会合を開く』と述べた一方、『政府機関の閉鎖については予想していない』との考えを示した。
 また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で『米経済は堅調』『米経済がリセッションに陥るリスクは現時点では高まっていない』などと語った。

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1258ドルと昨年11月13日以来の安値を付ける場面もあったが、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。原油先物価格の上昇を背景に対資源国通貨中心にドル売りが強まった影響を受けて、ユーロ買い・ドル売りが進んだ。前日の高値1.1330ドルを上抜けると上昇に弾みが付いて、一時1.1340ドルまで上値を伸ばした。 

 

NY原油先物市場は反発:産油国の自発的な減産取組みを好感

NY原油先物市場は一時54.05ドルまで買われた。石油輸出国機構(OPEC)月報で、サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)といった主要産油国が自発的に減産に取り組んでいる姿が明らかになり、買い戻しを誘った。 ユーロ安・ドル高が一服したことや、欧米の株高も好感された。

 

NY金先物市場は反発:ドル高一服を好感

NY金先物市場は一時1318.30ドルまで買われた。米中首脳会談開催や米政府機関の再閉鎖回避への期待感によるリスク選好が、資源国通貨や欧州通貨の買いにつながりドルが下落した。ドル建て金価格を押し上げる材料となった。 

 

米国債券市場は続落:リスク選好の動きを嫌気した売り

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.69%で終了した。米中貿易協議の進展期待に加えて、米政府機関の再閉鎖回避に向けた動きが好感され、相対的に安全資産とされる米国債に売りが出た。

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