★米国株式市場はまちまち:引けにかけてリスク回避の動き後退
NYダウは63.20ドル安の25106.33、ナスダックは9.85ポイント高の7298.20で取引を終了した。欧州経済減速への懸念から欧州株が全面安となり、米国株にも売りが先行した。また、米中貿易協議を巡る不透明感や世界経済の減速懸念を背景に売りが優勢となり、一時280ドル超下げた。ただ、週末を控えたポジション調整目的の買いが入ると、引けにかけて下げ幅を縮めた。市場では『米利上げ休止が米景気を支えるとの期待が買い戻しを誘った』との指摘があった。ナスダックは、バイオ関連株に押し目買いが入り指数を押し上げた。 VIX指数は16.37から15.72へ低下した。
★NY外国為替市場:ユーロ圏の経済減速懸念からユーロ売り優勢
ドル/円は、日本の3連休を控える中、来週の米中通商協議や米暫定予算案の行方を見極めたいとして大きな方向感は出なかった。なお、米中は来週11日に北京で次官級貿易協議、14-15日に閣僚級貿易協議を行う。15日には長期化した米政府閉鎖の再開を目的として、暫定的に合意した米政府暫定予算案の期限が到来する。メキシコ国境における壁建設費用を巡るトランプ米大統領と下院民主党との隔たりは依然として大きく、暫定予算の期限切れはそのまま政府機関の再閉鎖へ及ぶ可能性が高い。
ユーロ/ドルは、米長期金利の低下などをながめユーロ買い・ドル売りが先行すると、一時1.1351ドルと日通し高値を付けた。ただ、前日NY時間の高値1.1360ドル近辺がレジスタンスとして意識されると失速した。欧州委員会が前日にユーロ圏の経済成長率見通しを大幅に下方修正したことで、この日もユーロ売り・ドル買いが出やすい地合いだった。ユーロクロスの下落につれた売りも出て1.1321ドルと日通し安値を付けた。市場では『今週はユーロ圏などで失望を誘う経済指標が多かった。投資家は世界経済が減速に向かうと懸念しており、センチメントが悪化している』との声が聞かれた。
★NY原油先物市場は反発:ベネズエラに追加制裁を検討で買い戻し
昨日の下落の反動で買いが先行するも53ドルには届かなかった。景気減速によるエネルギー需要減が依然として懸念され、52ドル前半まで売り押される場面もあった。売り一巡後は週末を控えてポジション調整が中心となり、米国株の下げ幅縮小とともに前日比プラス圏に浮上した。また、トランプ政権が対ベネズエラに追加制裁を検討しているとの報道に供給が一段と抑制されるとの思惑が強まり買い戻し材料となった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週比7基増加の854基となった。
★NY金先物市場は反発:ドル高をリスク回避の買いが上回る
NY金先物市場は、6営業日ぶりに反発した。世界景気の減速懸念が高まる中で、金融市場では株安・債券高とリスク回避の動きとなり、安全資産の金には買いが先行した。為替相場がドル高に振れた場面ではドル建ての金先物も売りに押されたが、下げ幅は限定的であり買い基調は継続された。
★米国債券市場は続伸:リスク回避の債券買いが優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.63%で終了した。米中貿易協議を巡る不透明感や世界経済の減速懸念を背景に、安全資産とされる米国債に買いが入った。
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