FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:12月中国貿易統計の悪化を嫌気

NYダウは86.11ドル安の23909.84、ナスダックは65.56ポイント安の6905.92で取引を終了した。12月中国貿易統計が予想に反して輸出、輸入ともに前年比で減少したため、同国の景気減速懸念や、世界的な経済減速に発展するとの懸念が高まり米国株にも売りが先行した。米政府機関の一部閉鎖が過去最長を更新していることも投資家心理を冷やし、下げ幅は一時230ドルを超えた。 一方で、今週より始まった10-12月期決算発表を見極めたいとの思惑もあり、下値は限定的だった。中国景気の減速懸念を受けたリスク回避姿勢の強まりで、NY金先物には時間外から買いが先行。NY朝に時間外の高値を上抜けできず利食いの売りに傾いた場面はあったが、下げたところでの買い意欲は継続された。VIX指数は18.19から19.07へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の上昇に転じドル買い戻し

ドル/円は、欧州株相場の下落を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり円買い・ドル売りが先行した。NYダウ先物や米長期金利の低下に伴う売りも出て、一時107.96円と日通し安値を付けた。ただ、NYの取引時間帯に入ると下げ渋る展開になった。米長期金利が上昇に転じたことでショートカバーが優勢となり一時108.34円付近まで値を上げた。ただ、米国株が下落した影響で戻りは限定的となっている。
 クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長はFOXビジネスネットワークとのインタビューで『FRBは今年忍耐強く対応していく余裕がある』『FOMCの政策は毎回の会合ごとに決められる』などと述べたが、相場の反応は限られた。ユーロ/ドルは、低調なユーロ圏経済指標発表後に一時1.1451ドル付近まで下げたものの、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.1442ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。ポンド/ドルが急伸したタイミングでユーロ買い・ドル売りが入ると1.1480ドル台まで持ち直した。 

 

NY原油先物市場は下落:中国経済の減速を嫌気

NY原油先物市場は一時50.38ドルまで下落した。中国の景気減速が懸念され、経済大国である同国の原油需要が減退するとの思惑からNY原油先物の時間外では売りが先行した。NY時間に入ると、天然ガスの急騰につられて買い戻しが強まり、前営業日比でプラス圏に浮上した。しかしながら、先週木曜日まで9日続伸していたこともあり、上値では利益確定の売りが頭を抑えた。引けにかけて51ドルを再び割り込むと下げ足が速まった。 

 

NY金先物市場は小幅続伸:中国景気の減速懸念でリスク回避の金買い

NY金先物市場は一時1296.60ドルまで買われた。中国景気の減速懸念を受けたリスク回避姿勢の強まりで、NY金先物には時間外から買いが先行した。NY朝に時間外の高値を上抜けできず利食いの売りに傾いた場面はあったが、下げたところでの買い意欲は継続された。1300ドル手前には戻り売りの興味が残されており、金先物はやや上げ渋った。

 

米国債市場は横ばい:米国株が下げ渋ると売りが優勢に

米国債債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ2.70%で終了した。中国や欧州の景気減速懸念から買いが先行したものの、一時230ドル超下落したNYダウが下げ渋ると債券売りが出て値を消した。

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