FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:リスクオフの動きが強まる

NYダウは414.23ドル安の22445.37、ナスダックは195.41ポイント安の6332.99で取引を終了した。世界的な景気減速や米政府機関の一部閉鎖への警戒感から売りが広がった。さらに、マティス米国防長官の2月退任も明らかとなり、政権運営の先行き不透明感が強まった。クリスマス休暇を控えた週末で利益確定目的の売りが出やすい面もあった。ただ、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が景気減速の場合に金融政策運営を見直す可能性があることを示唆したと伝わると、ショートカバーが優勢となり一時390ドル超上昇する場面があった。 NYダウは2017年9月29日以来約1年3ヵ月ぶりの安値となった。VIX指数は28.38から30.11へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は200日SMAがサポートとなり反転

ユーロ/ドルは、欧州市場で一時1.1474ドルまで値を上げたものの、まとまった規模のオプションが観測されていた1.1500ドルに接近した場面では戻り売りなどが出て上値を抑えられた。クリスマス休暇を控えたポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いが優勢となり、一時1.1356ドルと日通し安値を付けた。
 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁はCNBCとのインタビューで『2019年中に経済が減速すれば、金融政策運営を見直す可能性がある』などと述べたほか、バランスシート縮小に関しても『柔軟に対応しないわけではない』との見方を示した。この発言でFRBが景気の動向次第では利上げペースを鈍化させる可能性があるとの見方が浮上し、ユーロ買い・ドル売りが入る場面もあった。ドル/円は、世界的な景気減速懸念が根強い中、米長期金利の低下などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行した。米政府機関の一部が閉鎖される可能性があることも相場の重石となり、一時110.91円と日通し安値を付けた。ただ、重要な中期線として機関投資家など多くの市場参加者が注目する200日移動平均線(110.92円)がサポートとして働くと買い戻しが入り下げ渋った。

 

NY原油先物市場は続落:供給過剰懸念を嫌気した売り優勢

前日に約1年5カ月ぶりの安値をつけるなど大幅安となり、その反動でこの日は買い戻しが先行したが、世界的な供給過剰懸念が根強く上値が重い中、為替市場でドル高・ユーロ安が進んだことを背景に原油先物は売りが再燃した。米大手石油ガス開発のベーカー・ヒューズ社によると、米国内の原油の掘削装置(リグ)稼動数は前週比10基増加して883基となった。

 

NY金先物市場は反落:休暇控えポジション調整の売り優勢

NY金先物は、米中貿易戦争、世界経済の減速懸念、株安などで前日まで4日続伸し半年ぶりの高値水準まで上昇した。そのため、クリスマス休暇前のポジション調整の売りに押された。

 

米国債券市場は反発:リスク回避の債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.79%で終了した。米景気減速懸念や米政治を巡る警戒感から安全資産としての債券が買われた。

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