FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場:米政府機関の閉鎖懸念を嫌気

NYダウは464.06ドル安の22859.60、ナスダックは108.42ポイント安の6528.41で取引を終了した。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が市場の期待ほどハト派的ではなかったことから、幅広い銘柄に売りが続いた。米政府機関の一部閉鎖の可能性が高まったことも投資家心理の悪化につながり、一時680ドル近く下落した。 NYダウは2017年10月12日以来約1年2ヵ月ぶりの安値となった。VIX指数は25.58から28.38へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の動きからドル全面安

ドル/円は、世界的な景気減速懸念にくわえて、米政府機関閉鎖の可能性が現実味を帯びたことを嫌気して、NYダウが680ドル近く急落すると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。12月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が9.4と予想の15.0を下回ったことも相場の重しとなり、一時110.78円と9月7日以来約3カ月ぶりの安値を付けた。ユーロ/ドルは、欧州の取引時間帯に一時1.1486ドルと11月7日以来の高値を付ける場面もあったが、まとまった規模のオプションが観測されている1.1500ドルに接近した場面では戻り売りなどが出たため失速し、一時1.1402ドル付近まで下押しした。ただ、対円中心にドル安が進むとユーロに対してもドル売りが出たため再び1.1485ドル付近まで強含んだ。ただ、オプションが観測されている1.1500ドルの上抜けには再度失敗している。 

 

NY原油先物市場は大幅反落:世界的な景気減速懸念を嫌気

NY原油先物市場は一時45.67ドルまで売られた。前日は4日ぶりに反発したが、世界的な供給過剰懸念が根強い中、再び売りが強まり、4.5%超の大幅安となった。世界的な景気減速懸念を背景にこの日の欧州やアジア、米国の株式市場が全面安となり、原油需要の減少への警戒感が原油の売りを強めた。 

市場では『世界経済の減速によって需給関係が想定以上に悪化する可能性は排除できない』との声が聞かれている。

 

NY金先物市場は続伸:リスク回避の金買い優勢

NY金先物市場は一時1270.30ドルまで買われた。中心限月として半年ぶりの高値をつけた。世界的景気減速懸念を背景に株安が進むなど投資家のリスクオフ姿勢が強く、逃避資産の金が買われた。また、為替市場でドルが対ユーロで下落したことを受けて金に割安感が生じたことも、金の買いに拍車をかけた。 ただ、1270ドル近辺では利食い目的とみられる売りが観測されており上昇は一服した。

 

米国債券市場は反落:買い先行後売りが優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.05%高い(価格は下落)2.80%で終了した。株価の下落を受けて買いが先行したものの、株価が下げ渋ると売りが優勢になった。市場では『クリスマスを前に米10年債先物を売り進めていた向きがいた』との指摘があった。

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