★米国株式市場は下落:低調な米経済指標と政府機関閉鎖懸念を嫌気
NYダウは507.53ドル安の23592.98、ナスダックは156.93ポイント安の6753.73で取引を終了した。18-19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に買いが入りにくい中、メキシコ国境の壁建設を巡る与野党の対立で、政府機関閉鎖の可能性が高まっていることが嫌気された。この日発表された米経済指標が低調な内容となったことも相場の重石となり、一時640ドル超下げた。市場では『ダウ平均は前週末に直近高値を10%以上下回り、調整局面入りした。投資家のリスク回避姿勢は強まっている』との指摘があった。 NYダウは3月23日以来約9ヵ月ぶりの安値となった。VIX指数は21.63から24.52へ大幅上昇した。
★NY外国為替市場:米国株の大幅下落でリスク回避のドル売り
ドル/円は、FOMCを控え全般ドル売りが進むなか、米12月NY連銀製造業景気指数が10.9と予想の20.6を大幅に下回ったことが分かると円買い・ドル売りが先行した。12月米NAHB住宅市場指数が56と予想の60を下回ったこともドル売りを誘い、一時112.68円まで下げ足を速めた。NYダウが一時640ドル超下落したことも重石となった。
トランプ米大統領は『ドルが非常に強く事実上インフレが見られない中で、FRBがなお追加利上げを検討しているのは信じられない』とツイッターに投稿した。ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長も『米経済は成長しているが物価上昇は見られない。FRBは今週のFOMCで利上げの必要ない』と述べ、利上げに反対した。これらの発言もドルの重石となった。 ユーロ/ドルは、EUとスイスの関係巡る懸念が後退する中、低調な米経済指標が相次いだことでユーロ買い・ドル売りが活発化した。米大統領がFRBの金融引き締め策を再度批判し、通商政策局長がそれに同調するとドル売りがさらに進み、一時1.1358ドルまで上値を伸ばした。
★NY原油先物市場は続落:景気減速懸念から売り優勢
NY原油先物市場は一時49.06ドルまで売られた。通常取引の終値が50ドルを下回るのは2017年8月30日以来となった。為替市場でドル安・ユーロ高を受けて原油先物は買いが先行する場面もあったが、世界的な景気減速懸念が根強いなか、投資家のリスクオフ志向が強く、米株が大幅続落し、原油も次第に売りが強まった。景気減速でエネルギー需要が弱まるとの懸念や、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国の減産合意が需給不均衡を解消するには不十分との見方が原油相場の上値を圧迫した。2019年における世界の原油需要は増加すると予想されているものの、一部では世界経済の減速によって原油需要は想定をかなり下回る可能性があると予想されている。
★NY金先物市場は反発:米国株安でリスク回避の買い優勢
NY金先物市場は一時1252.20ドルまで買われた。米株が大幅続落し、投資家のリスクオフ志向が高まったことや、さえない米経済指標も手がかりにドル売りが優勢となり、金に買いが入った。18-19日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まるなか、トランプ米大統領やナバロ米国家通商会議(NTC)委員長が今週のFOMCでの利上げをけん制したことも金の買いを後押しした。 1250ドル近辺でストップロスの買いが執行されたとの見方も出ていた。
★米国債券市場は続伸:軟調な米経済指標を受け買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.85%で終了した。米国株の大幅下落を背景に、安全資産とされる米国債に買いが集まった。軟調な米経済指標が相次いだことも債券買いを促した。
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