FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:トランプ大統領の利上げけん制で上げ幅縮小

NYダウ70.11ドル高の24597.38、ナスダックは27.98ポイント安の7070.33で取引を終了した。英国のメイ首相が党内の信任投票に勝利し、同国のEU離脱交渉を巡る先行き不透明感がやや払拭されたほか、週間新規失業保険申請件数が予想より減少し、米景気減速懸念が後退したことから買いが先行した。アナリストが投資判断を引き上げたプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が買われたほか、景気変動の影響を受けにくいとされるマクドナルドなどが上げた。3Mやアップルなども堅調だった。 しかし、米中通商協議の進展に懐疑的な見方も広がる中、トランプ大統領が来週のFOMCでの利上げをけん制すると、上げ幅を縮小しもみ合う展開となった。VIX指数は21.46から20.65へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドラギECB総裁のハト派発言受けユーロ売り

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1393ドルまで値を上げたものの、そのあとは独Ifo経済研究所による独経済成長見通しの下方修正や、『欧州中央銀行(ECB)は今晩の理事会で2019年インフレ見通しを下方修正するようだ』との一部報道を受けて徐々に弱含んだ。 また、ドラギECB総裁が理事会後の記者会見で『最近の経済データは予想より弱い』『リスクバランスは下方向に傾きつつある』『先行きの成長は勢いがやや鈍化すると予想』などと述べ、経済の下振れリスクに言及した。四半期ごとに発表する経済予測で成長率予想を下方修正したこともあって全般ユーロ売りが優勢となった。一時1.1331ドルと日通し安値を付けた。ただ、前日の安値1.1315ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが入り1.13ドル台後半まで下げ渋った。ドル/円は、ユーロに対してドル高が進むと円に対してもドル買いが先行した。前日の高値113.52円を上抜けて一時113.71円まで値を上げた。前週分の米新規失業保険申請件数が20万6000件と予想の22万5000件より強い内容となったことも相場の支援材料となった。 

 

NY原油先物市場は反発:原油需要増加の予想を受け買い優勢

NY原油先物市場は一時53.18ドルまで買われた。国際エネルギー機関(IEA)が公表した世界の原油需要で2019年における需要増加が予想されていることや、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による減産によって需給関係が再びひっ迫する可能性があるとの見方が浮上し、原油先物の上昇を促した。米国株高も好感されたようだ。

 

NY金先物市場は反落:米貿易摩擦の懸念後退から売り優勢

NY金先物市場は一時1244.40ドルまで売られた。米中貿易摩擦の懸念が後退したことや、米長期金利が下げ渋っていることから安全資産としての金買いは後退した。また、ドルがユーロに対して強含んでいることも売り材料となった。

 

米国債券市場は横ばい:米国株が底堅く推移したことで行って来いの展開

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ2.91%で終了した。ECBが成長見通しを下方修正したことなどを手掛かりに債券買いが入ったものの、米国株が底堅く推移したことで債券売りが出た。

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