FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:ハイテク大手を中心に売り優勢

NYダウは551.80ドル安の24465.64、ナスダックは119.65ポイント安の6908.82で取引を終了した。アジアや欧州株相場の流れを受け、引き続きハイテク大手を中心に売りが先行した。米10月中住宅着工件数は予想通りだったが、住宅市場の低迷は続くとの見方になった。また、米中貿易摩擦への懸念が根強いなか、中国市場への依存度が高いボーイングやキャタピラーが下げを先導した。『ゴールドマン・サックスがアップルの目標株価を引き下げた』との報道を受けて、アップル株が5%超下落したことも相場の押し下げ要因となった。NYダウの下げ幅は一時640ドルを超えた。市場では『22日の感謝祭の祝日を控え、ポジション調整の売りが出た』との指摘もあった。VIX指数は 20.10から22.48へ上昇した。

 

NY外国為替市場:伊財政懸念を背景にユーロ売り優勢

ドル/円は、欧州株やNYダウ先物の下落に伴う売りが先行し、一時112.31円と10月30日の安値に面合わせしたものの、売り一巡後は徐々に下値を切り上げた。米10月住宅着工件数/建設許可件数が予想よりも若干強い内容となったことが意識されたほか、米長期金利が低下幅を縮めたことなどが相場の下支え要因となった。欧州通貨や資源国通貨に対してドル買い戻しが進んだ影響もあり、一時112.84円まで値を上げた。ユーロ/ドルは、イタリアの財政懸念を背景に同国国債利回りが1カ月ぶりの水準に大幅上昇すると、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。ドイツ株式相場が2016年12月上旬以来の安値を付けるなど、欧州株が軟調に推移したことも相場の重石となった。市場では『イタリアの予算案を巡るEUとの対立に懸念が広がっている』との指摘があり、一時1.1359ドルまで値を下げた。原油先物価格の急落をきっかけに、対資源国通貨中心にドル高が進んだ影響も受けた。

 

NY原油先物市場は反落:世界的な株安や需要後退懸念で売り優勢

NY原油先物市場は、56.29ドルから約1年ぶりの水準となる52.77ドルまで急落した。世界的な株安で、景気後退による需要減少が意識された。また、翌日発表となるエネルギー情報局(EIA)の週報について、国内全体の原油在庫の増加が予想されていることから、売りが強まった。さらに、産油国の減産協議に関しては、ロシアが慎重な姿勢を見せていることも重石となった。

 

NY金先物市場は反落:ドルが対欧州通貨に対して強含んだことで売り優勢

NY金先物市場は、1229.50ドルまで上昇後、1220.60ドルまで下落した。世界的な株安の広がりリスク回避から安全資産とされる金に買いが集まった。しかし、原油価格が株安による需要減退懸念などから急落すると、つれる形で安くなった。また、英国のEU離脱の先行き不透明感が以前強いことや、欧州委員会の対イタリア制裁手続き勧告を控え、ユーロやポンドがドルに対して弱含んだことから割高感による売りが強まった。

 

米国債券市場は横ばい:ポジション調整売りに戻される

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.06%で終了した。米国株や原油価格の下落を受けて債券買いが先行したが、取引終了にかけて売りに押される展開となった。市場では『22日の感謝祭の祝日を控え、ポジション調整目的の売りが出た』との指摘があった。

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