★米国株式市場は上昇:売り一巡後は一転買戻し優勢
NYダウは208.77ドル高の25289.27、ナスダックは122.64ポイント高の7259.03で取引を終了した。英国のEU離脱交渉により閣僚辞任が相次いでいるほか、メイ首相への保守党党首の不信任投票への動きが広がっており、金融市場への混乱波及を嫌気した売りが先行し、NYダウは一時290ドル超下落した。しかし、米中高官協議が本格化し、貿易摩擦問題収束への楽観的な見方が広がったほか、パウエルFRB議長が米経済への自信を示したことも好感され、上昇に転じた。VIX指数は21.25から19.98へ低下した。
★NY外国為替市場:英国のメイ政権の動揺でポンド乱高下につれた動き
ドル/円は、ポンド/円主導でクロス円が円高に振れると、ドルに対しても円買いが先行した。米長期金利の低下やNYダウの290ドル超安も円買い・ドル売りを誘った。前日の安値113.30円を下抜けて一時113.07円まで下げ足を速めた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。NYダウが持ち直し、270ドル超上昇したことで、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ円売り・ドル買いが出た。ロス米商務長官が『米国は依然として来年1月に対中関税を25%に引き上げる』と述べたほか、米政府高官の話として『G20では中国との通商問題において大きな進展は望めない』と伝わると、ドル/円は伸び悩む場面もあったが下押しは限定的だった。なお、この日発表された米経済指標は強弱入り混じる内容だったこともあって、相場の反応は限られた。 ユーロ/ドルは、欧州市場では、ポンド/ドルの下落につれた売りが出て一時1.1271ドルと日通し安値を付けたものの、NY市場ではじり高の展開になった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが入ったほか、ユーロ円の上昇につれた買いが入り一時1.1362ドルと日通し高値を付けた。
★NY原油先物市場は続伸:地政学リスク懸念で買い優勢に
NY原油先物市場は一時57.26ドルは上昇した。米財務省が、サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害に関与したとしてサウジ政府高官ら17人に、米国内の資産凍結や米国人との取引停止などの制裁を科すと発表したことを受け、地政学的リスクへの懸念から一時買いが強まった。 しかし、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報で、国内全体の原油在庫が市場予想を大きく上回り1027万バレル増加した。また、原油生産量が拡大したことで売りも強く、引けにかけて上昇幅は縮小した。
★NY金先物市場は続伸:英国のEU離脱懸念再燃で買い優勢
NY金先物市場は、英国のメイ首相のEU離脱協定草案に抗議して、EU離脱担当相など閣僚の辞任が相次ぎ、保守党の党首不信任の動きも出始める状況に、ポンドを売って金を買う動きが目立った。原油価格が一旦下げ止まり、ある程度反発する展開になったことも商品相場全般の下支えになった。NY勢が参入すると利食いの売りが先行し、前日引けを割り込む場面もあったが、売り一巡後には底堅い動きとなった。
★米国債券市場は続伸:英国の政治混乱を受け買い優勢
米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)3.11%で終了した。英国の政治混乱やEU離脱交渉の先行き不透明感から、安全資産とされる米国債に買いが先行したものの、米国株が大幅に上昇したことで上値を切り下げた。
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