FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:ハイテク株の下落が相場の重石に

NYダウは205.99ドル安の25080.50、ナスダックは64.48ポイント安の7136.39で取引を終了した。原油価格の上昇や前日までの3日間で900ドル強下げていたため、短期的な戻りを期待した買いが先行した。また、米10月消費者物価指数が市場予想通りになったことで、追加利上げへの過度な警戒感が後退したことも好感された。ただ、投資判断引き下げられたアップルなどハイテク株を中心に売りが強まると、下げに転じ一時350ドル超下落した。米長期金利の下落で金融株に売りが広がったことも重石となった。VIX指数は20.02から21.25へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米国株続落でリスク回避の円買い

ドル/円は、ポンド中心に欧州通貨絡みの取引が中心となったため、しばらくは方向感が出なかった。ただ、一時は210ドル超上昇したNYダウが失速し350ドル超下落すると、リスク回避的な円買い・ドル売りが優勢になった。米長期金利の低下に伴う売りも出て一時113.27円と日通し安値を付けた。ただ、『EU離脱協定の暫定合意案が英閣議で了承』と伝わると、株価の下げ渋りとともにドル/円にも買い戻し入り下げ幅を縮めた。 ユーロ/ドルは、イタリアの予算案をめぐるEUとの対立や予想を下回る7-9月期独国内総生産(GDP)速報値などを受けて一時1.1263ドルと日通し安値を付けたものの、そのあとは底堅く推移した。米10月消費者物価指数(CPI)は予想通りの結果となったものの、エネルギーと食品を除くコア指数が前年比で予想を下回ったためユーロ買い・ドル売りが入った。米長期金利の低下に伴う買いも入り一時1.1348ドルまで上値を伸ばした。ポンド/ドルが失速するとユーロ/ドルもつれ安して1.12ドル台後半まで下げたものの、下押しは限定的だった。ブレグジット交渉の進展を好感してポンド/ドルが再び上昇したため、ユーロ/ドルにも買い戻しが入った。

 

NY原油先物市場は反発:米国株安が嫌気され上値の重い展開

NY原油先物は一時57.37ドルまで買われた。アラブ首長国連邦(UAE)のエネルギー相はOPEC非加盟の主要産油国は需給均衡のため生産の削減や調整を実施すると述べたことが買い材料となった。OPECが13日公表した11月石油市場報告によると、2019年におけるOPEC加盟国産に対する世界の原油需要は日量約3150万バレルまで減少すると予想されている。ただ、買いが一巡すると、下げ幅を拡大した米国株の動きを嫌気して原油価格も徐々に上値が重くなり、56ドル台で上げ幅を縮めた。

 

NY金先物市場は反発:欧米株安やドル安・長期金利低下を受け買い優勢

NY金先物市場は一時1217.20ドルまで買われた。為替相場の動向をにらみながら前日引け水準を中心として小幅なもみ合いが続いた。ただ、午後になり、米国株が軟調となる中、米長期金利も低下したほか、ドルが主要通貨に対して下落したことで、安全資産としての金に買いが集まった。

 

米国債券市場は続伸:リスク回避の債券買いが優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)3.12%で終了した。高く始まった米国株が失速すると、安全資産とされる国債に買いが集まった。

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