FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米FRBの利上げ路線の継続を嫌気

NYダウは201.92ドル安の25989.30、ナスダックは123.98ポイント安の7406.90で取引を終了した。中国の10月卸売物価指数(PPI)が前月から鈍化し、アジア株が全面安となったほか、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ路線の継続が確認され、ハイテク株などの重しとなった。また、米10月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上振れインフレ上昇への警戒感が強まったほか、原油価格の下落も嫌気され、終日下落基調となった。ただ、前日に約1カ月ぶりの高値を付けたあとだけに利益確定目的の売りが出やすかった面もある。 VIX指数は16.72から17.36へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FRBの利上げ継続観測でドルは底堅い展開

ドル/円は、米労働省が発表した10月米PPIが予想を上回ったことで一時113.98円付近まで上げたものの、日本時間早朝に付けた約1カ月ぶりの高値114.09円がレジスタンスとして意識されると失速した。NYダウが一時300ドル超下落したほか、米長期金利が低下したことも相場の重しとなり、113.61円と日通し安値を付けた。もっとも、前日NY時間の安値113.60円が目先サポートとして意識されるとやや下げ幅を縮めた。ユーロ/ドルは、 ポンド/ドルの下落をきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行した。市場では『前日の米FOMCで利上げ路線の継続が確認され、ドルが買われやすいようだ』との声が聞かれ、一時1.1316ドルと日通し安値を付けた。欧州連合(EU)が財政規律ルールに反しているとして修正を求めたイタリアの2019年予算案の再提出期限である13日が近づくなか、同国とEUの対立激化への警戒感からユーロ売りが出やすい面もあった。なお、トリア伊経済・財務相は予算案について『主な柱は変更しない』と述べた。

 

NY原油先物市場は続落:世界的な供給過剰懸念を嫌気

NY原油先物市場は、一時59.26ドルまで下げ10営業日続落した。約8ヵ月ぶりに60ドル大台を割り込んだ。世界的な供給過剰懸念を背景とした原油の売りが止まらない。引き続き米国など主要産油国の生産増加の一方で、世界経済の減速や貿易摩擦の激化で、原油需要が弱含むとの見方が原油相場を圧迫している。また、為替市場でドル高・ユーロ安が進んだことも原油安に拍車をかけた。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比12基増加の886基となった。

 

NY金先物市場は反落:米利上げ観測による売りが先行

NY金先物市場は、昨日引け後に米FOMCの結果公表を受けてドル高が進み、金相場は時間外から売りが先行した。また、米10月PPIが市場予想を大幅に上振れしたことで米FRBの利上げ継続観測が嫌気された。NY時間でドルが対ユーロなどで一段と上昇したことを受けて、ドル建ての金の売りも加速し、ほぼ安値付近で取引を終えた。 

 

米国債券市場は反発:世界的な株安と原油価格の下落で買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発した。米10年物国債利回りは前日比0.06%低い(価格は上昇)3.18%で終了した。世界的な株安や原油安を背景に債券買いが優勢となった。

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