FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は反落:FOMCの結果を警戒した売り優勢に

NYダウは313.45ドル安の30706.23ドル、ナスダックは109.97ポイント安ので11425.05ポイントで取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が2日間にわたる連邦公開市場委員会(FOMC)を開始したことにともない長期金利が一段と上昇したため売りが先行し、寄り付き後は下落した。FOMCの結果を警戒した売りが再燃し一段安となり、一時550ドル超下落した。終日軟調推移も、のちに延期が報じられたもののロシアのプーチン大統領がウクライナ戦争についてのスピーチを実施しなかったことが伝わると、地政学的リスクの低下を期待した買戻しに下げ幅を縮小し終了した。VIX指数は25.76から27.16へ上昇した。

 

NY外国為替市場:FOMCではタカ派寄りの観測からドル底堅い展開

ドル/円は、20-21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げが見込まれる中、米10年債利回りが一時3.6004%前後と2011年4月以来の高水準を記録すると全般ドル買いが先行し、一時143.92円と日通し高値を付けた。
 米10年債利回りが3.53%台まで上昇幅を縮めるとドル円にも売りが出て一時143.53円付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。なお、FOMCでは3会合連続となる0.75%の大幅利上げが見込まれるほか、同時に公表される政策金利見通し(ドット・チャート)やFOMC後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見では『タカ派寄りの方針が示される可能性が高い』との見方が多い。 

 

ユーロ/ドルは、明日21日のFOMCの結果がタカ派寄りの内容になるとの観測が高まる中、米長期金利が大幅に上昇するとユーロ売り・ドル買いが先行し、一時0.9955ドルと日通し安値を付けた。前週末の安値0.9945ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢となり、0.9999ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍く0.9960ドル付近まで押し戻された。

 

NY原油先物市場は反落:原油供給懸念から買い優勢に

NY原油先物市場は83.01ドル-86.12ドルのレンジ相場となった。時間外では前日終値を上回って推移。石油輸出国機構(OPEC)プラスの8月石油生産量が前月に続き目標に届かなかったことが買い材料とされた。ただNY勢が本格参入すると一転し売り戻しが優勢になった。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を21日NY午後に控え、金融引き締め強化による景気減速への警戒感が高まったことも原油相場の重しとなった。ロンドン市場で86.12ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて83.01ドルまで反落。ただ、株安が一服したことでポジション調整的な買いが観測されており、通常取引終了後の時間外取引では84ドルを挟んだ水準で推移した。 

 

NY金先物市場は続落:米長期金利の高止まりやドル高で上値の重い展開

NY金先物市場は1668.10-1688.80ドルのレンジ相場となった。序盤から米10年債利回りが2011年4月以来の高い水準を更新し続けると、金利を生まない金は売りが先行した。その後に米長期金利は上昇幅を縮めたものの、為替相場でドル買いユーロ売りが優勢になったため、ドル建ての金の上値は抑えられた。アジア市場で1688.80ドルまで買われたが、ニューヨーク市場の序盤にかけて1668.10ドルまで反落した。ポジション調整的な売りが一巡した後は1675.40ドルまで戻したが、米国株安を意識して上げ渋り、通常取引終了後の時間外取引では主に1673ドル近辺で推移した。 

 

米国債券市場は続落:FOMCのタカ派寄りの内容との見通しで売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)3.96%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い3.56%で終了した。明日21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果がタカ派寄りの内容になるとの観測が高まる中、債券売りが優勢となった。利回りは一時3.6004%前後と2011年4月以来の高水準を付けた。 

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