FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:ハイテク関連株が広く売られる

NYダウは22.51ドル高の25974.99、ナスダックは96.07ポイント安の7995.17で取引を終了した。アジア・欧州株が全面安となり、米国株にも売りが先行した。米大統領選への影響について、短文投稿サイトのツイッターとSNSのフェイスブックの経営幹部が議会証言を行うことへの警戒感もあり、これまで相場をけん引してきたハイテク株が売られた。一方、相対的に出遅れていた資本財株や食品・医薬品などディフェンシブ株に買いが集まり指数を下支えした。本日より再開されたカナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を見極めたいとの思惑から、下値も限られた。VIX指数は13.16から13.91へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ユーロやポンドの動きに振られる展開

ユーロ/ドルは、欧州の取引時間帯に、メルケル独連立政権の一角であるキリスト教社会同盟(CSU)の草案文書で『ECBの低金利政策や債券買い入れプログラムを出来る限り早期に終了させるべき』との見解が示されユーロ買い・ドル売りが入った。NY時間もこの流れを引き継いで始まった。『英独は英国のEU離脱に関する主な要求を取り下げた』との一部報道が伝わると、合意に向けた交渉が進みやすくなるとの思惑からポンド/ドルが急伸した。ユーロ/ドルにも買いが集まり、一時1.1640ドルまで上値を伸ばした。しかし、独政府報道官が『英EU離脱交渉に関してドイツの方針は変わっていない』と当該報道を否定すると急失速した。ドル/円は、ポンド/円の上昇につれた買いが活発化すると一時111.75円と日通し高値を付けたものの、節目の112.00円に接近した場面では戻り売りなどが出たため上値は重かった。

 

NY原油先物市場は反落:米南部のハリケーンの影響懸念後退

NY原油先物市場は一時68.56ドルまで売られた。石油精製施設が集積するメキシコ湾岸地域の米南部に上陸すると見られたハリケーンが勢いを弱め、進路もこの地域からそれたことで、時間外取引から売りが先行した。また、OPECの事務局長が米国発の通商摩擦が今後エネルギー需要への影響に懸念を示したことも、原油の上値を抑えた。

 

NY金先物市場は小反発:米ドル高一服とリスク回避の買い

NY金先物市場は一時1204.20ドルまで買われた。米ドル高が一服したことや欧米株式市場がやや不安定な動きを見せたことが買い材料となった。この日発表された米7月貿易収支で赤字幅が拡大したことも材料視された。また、米中貿易摩擦の激化懸念や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐる米加協議の不透明感、新興国不安などによるリスクオフムードも、安全資産とされる金の買いを後押しした。

 

米国債券市場は横ばい:売り先行後ポジション調整目的の買い

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ2.90%で終了した。英独国債が売られると、米国債にも売りが入った。ただ、7日の米雇用統計を控えて持ち高調整目的に買いが入ると下げ渋った。

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