★NYダウ先物市場は下落:FRBの利上げペース加速を警戒した売り
NYダウは880.00ドル安の31392.79ドル、ナスダックは414.21ポイント安の11340.02ポイントで取引は終了した。5月消費者物価指数(CPI)が40年ぶりの高い伸びとなったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速を警戒し、寄り付き後は大幅下落した。6月連邦公開市場委員会(FOMC)での0.75%の利上げを織り込む売りが強まったほか、高インフレが影響し最新6月のミシガン大消費者マインドも過去最低に落ち込んだため成長鈍化懸念も一段の売りに拍車をかけた。VIX指数は26.09から27.75へ上昇した。
★NY外国為替市場:インフレ懸念強まり米長期金利上昇でドル買い
ユーロ/ドルは、欧州中央銀行(ECB)の金融政策正常化に伴うユーロ圏経済の成長鈍化を警戒したユーロ売りが先行した。5月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、約40年ぶりの伸びを記録したことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化した。ドイツ株式指数が3%超急落し、NYダウが880ドル超下落するなど、欧米株相場が軟調に推移したこともリスク回避のユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.0506ドルと5月19日以来の安値を付けた。なお、米長期金利の指標である米10年債利回りは一時3.1761%前後と5月9日以来約1カ月ぶりの高水準を付けた。
ドル/円は、5月米CPIの伸び率が予想を上回ったことで、インフレ懸念が強まり、米連邦準備理事会(FRB)が秋以降も積極的な金融引き締めを続けるとの見方が広がった。米金利上昇とドル高が進み、一時134.48円とアジア時間に付けた日通し高値に面合わせした。なお、財務省と金融庁、日銀はこの日、情報交換会合後に声明を発表し、最近の外国為替市場について『急速な円安の進行が見られ、憂慮している』と懸念を表明した。情報交換会合で声明を出すのは異例で、足もとの急速な円安進行を強くけん制した。
★NY原油先物市場は続落:景気減速懸念と米国株安を意識した売り優勢
NY原油先物市場は118.33ドル-122.75ドルのレンジ相場となった。5月米消費者物価指数(CPI)が約40年ぶりの伸び率を記録したことで、インフレ高進と景気減速懸念が高まった。エネルギー需要も鈍化するとの思惑から売りが進み、一時は118.33ドルまで下押す場面も見られた。ニューヨーク市場の序盤にかけて122.75ドルまで買われたが、米国株式の大幅下落を嫌気した売りが入ったことで一時118.33ドルまで急落した。ただ、供給不安は解消されていないことから、押し目買いが入っており、通常取引終了後の時間外取引では主に120ドル台で推移した。
★NY金先物市場は反発:株安でリスク回避の買い優勢に
NY金先物市場は1826.50-1879.60ドルのレンジ相場となった。5月米消費者物価指数(CPI)が約40年ぶりの伸びとなったことをきっかけに米国株式相場が大幅安で推移したため、安全資産とされる金の需要が高まった。5月米消費者物価指数の上昇を嫌気して1826.50ドルまで下げたが、米国株式の大幅安を受けて安全逃避的な買いが強まり、1879.60ドルまで反発した。通常取引終了後の時間外取引では主に1875ドルを挟んだ水準で推移した。
★米国債券市場は続落:約40年ぶりの5月CPI結果を意識した売り優勢
米国債券市場で中長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.27%高い(価格は下落)3.06%で取引を終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.12%高い3.16%で終了した。5月米消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、約40年ぶりの伸びを記録したことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)が9月以降も積極的な利上げを進めるとの見方が強まり債券売りを促した。利回りは一時3.1761%前後と5月9日以来約1カ月ぶりの高水準を付けた。
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