FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:インフレ加速への懸念後退を好感した買い

NYダウは575.77ドル高の33212.96ドル、ナスダックは390.48ポイント高の12131.13ポイントで取引は終了した。寄り付きから上昇した。朝方発表された4月の個人消費支出(PCE)物価指数で物価上昇率の減速が示され、インフレ加速への懸念が後退した。連邦準備制度理事会(FRB)が物価の目安とするコア指数は前年比で4.9%の上昇と2カ月連続で伸びが鈍化した。一方で、同個人消費支出は予想より強い結果となったことから投資家心理が改善した。ソフトウエア銘柄の好決算や長期金利の低下がハイテク株のサポート材料になった。主要株式指数は週後半にかけて大きく上昇しており、週末を控え利益確定の売りも出やすく、上値が重い時間帯もあったが、取引終盤にかけて上げ幅を拡大した。VIX指数は27.50から25.72へ低下した。

 

NY外国為替市場:ロンドンのフィキシングに向けて全般ドル買い優勢

ドル/円は、米10年債利回りが2.70%台まで低下したことをながめ、NY勢の参入後は売りが先行し、一時126.80円付近まで弱含む場面があった。もっとも、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに向けてドル買いが観測されると、日通し高値となる127.25円まで反発した。フィキシングを通過すると米3連休前の週末とあって動意が乏しくなり、127円台前半でのもみ合いに転じた。なお、この日発表された4月米PCEコアデフレーターは市場予想に沿った結果となったため、相場への影響も限られた。

 

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下を背景に1.07ドル台半ばまで買いが先行した。フィキシングに向けてドル買いが観測されると1.0700ドル手前まで失速したが、引けにかけては1.0730ドル台まで下げ渋るなど、1.07ドル台前半での一進一退の動きとなった。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:エネルギー需要の高まり予想から買い優勢

NY原油先物市場は112.85ドル-115.30ドルのレンジ相場となった。昨日は大きな値幅で上昇したこともあり、利益確定の売りも入り前日比で弱含む場面があった。しかし、米国は月曜がメモリアルデーで休場となり、米国が夏休み期間に入ることでエネルギー需要の高まりが予想され、下値は支えられた。ニューヨーク市場の序盤に112.85ドルまで下げたが、株高を好感した買いが入ったことで反転し、一時115.30ドルまで上昇。通常取引終了後の時間外取引では115ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米金利の低下を好感した買い

NY金先物市場は1851.90-1866.90ドルのレンジ相場となった。米金利が低下していることで、金利のつかない金先物には買いが集まった。4月の米PCEデフレーターが市場予想を上回り、一時的に売られる場面もあったが、米金利の上昇も限られると再び金先物には買いが集まった。ニューヨーク市場の序盤にかけて1866.90ドルまで買われた。ただ、米国株高を意識して上げ幅はやや縮小。通常取引終了後の時間外取引では主に1857ドル近辺で推移した。

 

米国債券市場は上昇:インフレ加速への懸念が和らぎ買い優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.46%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い2.74%で終了した。4月米PCEコアデフレーターは前月から伸びが鈍化し、インフレ加速への懸念が和らいだことを手掛かりにした買いが入った。もっとも、米国株の上昇を受けた売りも出たため、相場の上値は重かった。なお、この日はメモリアルデーの祝日の前営業日で債券市場は短縮取引だった。

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