FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:FRBによる積極的な利上げへの懸念後退で買い優勢

NYダウは516.91ドル高の32637.19ドル、ナスダックは305.91ポイント高の11740.65ポイントで取引を終了した。前日の流れを引き継ぎ、寄り付きから上昇した。FOMC議事要旨が想定内の内容で連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げへの懸念が和らいだことに加え、インフレのピークアウトへの期待も相場のサポート材料となった。百貨店大手のメ―シーズなどの小売企業が相次いで市場予想を上回る四半期決算・見通しを発表したことで消費関連銘柄が上昇し、相場を押し上げ一時650ドル超高まで上げ幅を広げる場面も見られた。引けにかけて上げは一服したが、NYダウ・ナスダックともに終日堅調に推移した。VIX指数は28.37から27.50へ低下した。

 

NY外国為替市場:好調な米7年債入札受けドルの上値重くなる

ドル/円は、米長期金利が低下幅を縮小したことを受け、NY勢の参入後は買いが先行した。米10年債利回りが一時2.79%台まで上昇するなか、欧米株高を手掛かりにした円売りも進み、一時127.41円付近まで値を上げた。もっとも、7年債入札後は米長期金利が上昇幅を縮小したため、次第に上値を切り下げる動きとなり、引けにかけては127.00円手前まで失速した。

 

ユーロ/ドルは、新規の取引材料は乏しかったものの、総じて底堅く推移した。市場では『欧州中央銀行(ECB)による金融政策の早期正常化への期待は根強く、欧米金利差縮小を見越した買いが入った』との指摘もあった。引けにかけて米長期金利の低下が再び目立ったこともあり、一時1.0732ドルまで本日高値を更新した。 

 

NY原油先物市場は大幅続伸:需要の高まり観測が買い支え

NY原油先物市場は110.27ドル-114.83ドルのレンジ相場となった。米国が夏休み期間に入ることで、引き続きガソリンを中心とした需要の高まりが原油先物の支えとなった。また、上海が経済活動が徐々に再開し始めたことなども支えとなり、NY勢本格参入後は上げ幅を広げた。アジア市場の序盤に110.27ドルまで下げたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の終盤にかけて114.83ドルまで上昇し、一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では114ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は小幅反発:米長期金利の伸び悩みを意識した買い

NY金先物市場は1836.30-1852.80ドルのレンジ相場となった。利益確定の売りにより、金先物価格は弱含む場面もあった。しかしながら、7年債の入札後に米金利が低下したことで、引け前は買い戻しが優勢となりわずかながら反発して引けた。アジア市場の序盤に1852.80ドルまで買われた後は伸び悩み、ロンドン市場で1836.30ドルまで売られた。しかしながら、米長期金利が伸び悩んだことから、ニューヨーク市場の終盤にかけて押し目買いが入り、通常取引終了後の時間外取引で1850ドル台を回復した。 

 

米国債券市場はまちまち:米国株高を受けた売りも引けにかけ買い戻し

米国債券市場で中期ゾーンは前日比変わらずで終了した。米2年物国債利回りは前営業日比変わらずの2.48%で終了した。また、長期ゾーンは3営業日ぶりに小幅反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.75%で終了した。米国株式相場の上昇を受けて、安全資産とされる米国債には売りが出た。もっとも、7年債入札の結果が『好調だった』と受け止められると次第に買い戻しが進んだ。また、機関投資家からは月末に向けて保有債券の年限長期化を目的とする買いが観測された。 

 

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