FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は大幅上昇:米景気への悲観的な見通しが緩和

NYダウは618.34ドル高の31880.24ドル、ナスダックは180.65ポイント高の11533.27ポイントで取引は終了した。バイデン大統領が訪問中のアジアで国内経済の景気後退の可能性を巡り「避けられないものではない」と述べたほか、対中制裁の緩和を示唆したため、景気への悲観的な見通しが緩和し、寄り付き後は上昇した。さらに、前週までに8週連続で下落した後とあって、ハイテク株などを中心に値ごろ感を意識した買いが入った。また、銀行のJPモルガン(JPM)のダイモン最高経営責任者(CEO)が投資家向け説明会で経済や業績に明るい見解を示したため金融セクターが買われ、相場の上昇をけん引した。VIX指数は28.43から28.48へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:ECBの早期利上げ期待からユーロ買い

ユーロ/ドルは、欧州時間にラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が『7月会合で利上げが可能になる』『7-9月期末までにマイナス金利を終了できる状態にある可能性が高い』などの見解を示したことを受け、ECBの早期利上げ期待を手掛かりにしたユーロ買いの流れを引き継いだ。NY勢の参入後こそ持ち高調整売りが入る場面もあったが、ビルロワドガロー仏中銀総裁からもタカ派的な発言が伝わった影響もあり、再び買いが優勢になり、一時1.0697ドルと4月26日以来の高値をつけた。 

 

ドル/円は、手掛かり材料に乏しいなか、米長期金利の動向につれて127円台後半で上下した。米10年債利回りが2.86%台まで上昇幅を広げると127.94円付近まで上昇した。アジア時間につけた高値128.06円手前では伸び悩んだものの、一時700ドル超高まで上昇したNYダウなども相場の支えとなり、高値圏での底堅い流れを維持した。 

 

NY原油先物市場は小幅続伸:欧米株高を好感した買い優勢

NY原油先物市場は109.15ドル-111.96ドルのレンジ相場となった。欧州通貨を中心にドル安になったことで、ドルで取引される原油先物価格は割安感から堅調に推移していた。しかしながら、ここ最近の上昇の反動もあり、徐々に上げ幅を縮めほぼ横ばいで引けている。ロンドン市場で111.96ドルまで買われた後、ニューヨーク市場の中盤にかけて109.15ドルまで下げたが、欧米株高を好感した押し目買いが入り、110ドル台後半まで戻した。通常取引終了後の時間外取引では110ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は 3日続伸:欧米株高で上げ幅縮小

NY金先物市場は1843.30-1864.30ドルのレンジ相場となった。欧州通貨を中心にドル売り地合いが強まったことで、ドルで取引される金先物は割安感から堅調な動きを見せた。もっとも、米国株式市場が上げ幅を広げると、安全資産とされる金は徐々に上値が重くなった。アジア市場の序盤で1843.30ドルまで売られたが、ロンドン市場の中盤にかけて1864.30ドルまで反発した。しかし、欧米株高によりニューヨーク市場で1845.40ドルまで売られる場面があった。通常取引終了後の時間外取引では1850ドル台で推移した。

 

米国債券市場は反落:米株高と欧州国債利回り上昇に連れ売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)2.60%で終了した。また米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い2.85%で終了した。米国株高を受けて安全資産とされる米国債に売りが出た。また、欧州中央銀行(ECB)の早期利上げ期待が高まり、欧州国債利回りが上昇したことにつれた売りも観測された。 

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