FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は大幅下落:ハイテク株の下落がさらに主要株式指数を押し下げ

NYダウは939.18ドル安の32977.21ドル、ナスダックは536.89ポイント安の12334.64ポイントで取引を終了した。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、大幅利上げを警戒した売りに寄り付き後は下落した。4月シカゴ購買部協会景気指数や4月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値が予想を下回ったため景気減速への懸念も強まり、終日軟調に推移した。決算や見通しが弱く、ハイテク株の下落がさらに主要株式指数を押し下げ、引けにかけては下げ幅を拡大した。VIX指数は29.99から33.40へ上昇した。

 

NY外国為替市場:積み上がったポジション調整のドル売り優勢

ドル/円は、3月米個人消費支出(PCE)や1-3月期米雇用コスト指数が予想より強い内容となったことが分かると円売り・ドル買いが先行した。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時130.38円付近まで値を上げた。ただ、その後発表の4月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)や4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が予想を下回ったことが明らかになると売りが優勢になった。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円買い・ドル売りのフローが観測されると、一時129.26円と日通し安値を付けた。ドル円は前日に131.25円と約20年ぶりの高値を更新した。来週5月3-4日の米連邦公開市場委員会(FOMC)や日本や中国の大型連休、英国の3連休などを前に、積み上がったロングポジションを解消する動きも出たようだ。 

 

ユーロ/ドルは、米雇用コスト指数が統計開始以来最大となり、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め姿勢を補強する内容だったことが分かると、ユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.0510ドル付近まで値を下げた。ただ、その後発表の4月米シカゴPMIなどが予想を下回ったことが伝わると1.0579ドル付近まで買い戻された。前日に約5年3カ月ぶりの安値を更新したあとだけに、来週の米金融イベントを控えたポジション調整目的のユーロ買い・ドル売りも入りやすかった。 

 

NY原油先物市場は4営業日ぶりに反落:米長期金利上昇や米株安を嫌気

NY原油先物市場は103.78ドル-107.99ドルのレンジ相場となった。週末・月末を控えて持ち高調整や利益確定目的の売りに押された。もっとも、欧州連合(EU)が段階的なロシア産原油の禁輸に踏み切る可能性が浮上していることもあり、需給の引き締まりが意識されて下値も限られた。供給不安は解消されていないことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて107.99ドルまで上昇したが、米長期金利の上昇や米国株安を嫌気して売りが優勢となった。通常取引終了後の時間外取引で103.78ドルまで売られた。

 

NY金先物市場は続伸:持ち高調整の買い戻しが優勢

NY金先物市場は1893.50-1921.30ドルのレンジ相場となった。対ユーロなどでドル売りが進み、ドル建てで取引される金価格の割安感を意識した買いが入った。また、昨日に約2カ月半ぶりの安値をつけた後とあって、月末を前に持ち高調整目的の買い戻しも観測された。アジア市場で1893.50ドルまで売られたが、ユーロ安が一服したことから、ニューヨーク市場の序盤にかけて1921.30ドルまで買われた。ただ、米長期金利が反発したことから、金買いは縮小。通常取引終了後の時間外取引で1895.20ドルまで売られた。 

 

米国債券市場は下落:雇用コスト指数が過去最大となり売りが優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.09%高い(価格は下落)2.71%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い2.93%で終了した。1-3月期米雇用コスト指数が統計開始以来最大となり、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締め姿勢を補強する内容だったことが分かると債券売りが広がった。 

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