FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:高値後の利益確定売りが優勢に

NYダウは88.69ドル安の25733.60、ナスダックは29.92ポイント高の7889.10で取引を終了した。前日まで4日続伸し約6ヵ月半ぶりの高値を付けたあとだけに、利益確定目的の売りが優勢となった。トランプ大統領の元選挙対策委員長が有罪評決を受けたほか、元個人弁護士が司法取引に応じたことで、政権運営の先行き懸念が強まった。ナスッダク総合指数が上昇する一方で、NYダウが下落した。注目のFOMC議事要旨では、経済情勢に大きな減速が見られない限り、多くの当局者が近い将来に追加利上げが適切になると認識していることが示された。VIX指数は12.86から12.25へ低下した。

 

東京外国為替市場:NY時間では全般ドル買戻し

ドル/円は、米国政治に対する不透明感などを手掛かりに円買い・ドル売りが入る場面もあったが下押しは限定的だった。日経平均先物が堅調に推移したほか、資源国のクロス円が買われた流れに沿って円売り・ドル買いが優勢となった。一時110.61円と日通し高値を付けた。もっとも、NY中盤以降は110円台半ばでのもみ合いに終始した。

ユーロ/ドルは、米国政治に対する不透明感が広がるなか、全般ドル売りが先行し一時1.1623ドルと8日以来の高値を付けた。市場では『トランプ米大統領の米FRB利上げ批判が尾を引き、ドルは軟調だった』との指摘があった。ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米FOMC議事要旨(7月31-8月1日分)を前にポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いが出て1.15ドル台後半まで押し戻された。FOMC議事要旨では、経済の力強さに対応するために近い将来利上げを実施する可能性について討議された一方、経済に打撃を与える貿易戦争の可能性について懸念を示したことが分かった。楽観と警戒が入り混じる内容となったため相場の反応は限られた。 

 

NY原油先物市場は続伸:原油在庫が予想以上に減少で買い優勢

NY原油先物市場は一時68.08ドルまで買われた。米国のイランに対する制裁で同国産原油の供給が減少することへの懸念は根強く、相場の下値を支えた。注目された米エネルギー省(EIA)週間石油在庫は、原油在庫が前週680万バレル程度の積み増しから583.6万バレルの取り崩しに大きく振れた。市場予想も上回る取り崩し幅に、原油相場は買いが強まった。また、米中貿易協議への期待も引き続き原油価格に対する支援材料となった。

 

NY金先物市場は続伸:トランプ大統領の政治リスクの高まりから買い優勢

NY金先物市場は一時1208.40ドルまで買われた。前日、心理的節目の1200ドルで引けたことにより買い安心感が広がり、底堅い動きとなった。トランプ米大統領を巡る政治リスクの高まりも、安全資産とされる金に資金を向わせた。ただ、ユーロ高が一服したことや米FOMCの議事要旨公表を控えて利食い売りも観測され、上げ幅はやや縮小した。

 

米国債券市場は反発:米国政治に対する不透明感から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%低い(価格は上昇)2.82%で終了した。米国政治に対する不透明感などを手掛かりに安全資産とされる債券に買いが入ったものの上値も重かった

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