FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:米FRBの金融引き締め警戒感から売り優勢

NYダウは1.39ドル高の35091.13ドル、ナスダックは16.66ポイント安の4483.87ポイントで取引を終了した。米国では新型コロナウイルスの新規感染者数が減少しており、経済活動の正常化への期待から買いが入った。指数は一時230ドル超上昇する場面があった。ただ、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め加速への警戒から売りも出やすく、引けにかけては値を消した。 VIX指数は23.22から22.86へ低下した。

 

NY外国為替市場:全般は材料出尽くしによる持ち高調整の展開

ドル/円は、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが加速するとの観測が強まる中、アジア市場では一時115.38円まで値を上げたものの、前週末の高値115.43円がレジスタンスとして働くと上値が重くなった。市場では『いったん材料出尽くしとして持ち高調整の円買い・ドル売りが入った』との指摘があり、一時114.88円と日通し安値を更新した。ただ、前週末の安値114.78円が目先サポートとして意識されると下げ渋る展開になった。米長期金利の指標である米10年債利回りが1.9376%と2020年1月以来の高水準を付けたことも相場を下支えし、115.18円付近まで持ち直した。もっとも、『市場の関心は10日の1月米消費者物価指数(CPI)に向いている』との声も聞かれ、そのあとは大きな方向感が出なかった。 

 

ユーロ/ドルは、一時1.1459ドル付近まで値を上げたものの、週明け早朝取引で付けた日通し高値1.1470ドルが目先レジスタンスとして意識されると1.1417ドル付近まで押し戻された。欧州中央銀行(ECB)の年内利上げ観測を背景に急ピッチでユーロ買いが進んだ反動で、ポジション調整目的のユーロ売り・ドル買いも出やすかった。ただ、そのあとは再び強含む展開となり、1.1444ドル付近まで下げ幅を縮めた。なお、ラガルドECB総裁はこの日、『インフレ見通しのリスクは上方向に傾いている』としながらも、『ユーロ圏のインフレ率が低下し2%前後で安定する可能性があるため、大規模な引き締めは必要ない』などと発言した。利上げについては『資産買い入れ終了前に実施しない』としたほか、『いかなる政策調整も段階的になる予定』などと語った。

 

NY原油先物市場は7営業日ぶりに反落:

NY原油先物市場は、先週末に2014年9月以来の高値を記録した後とあって、週明けは利益確定の売りが相場を主導した。イラン核合意の再建に向けた協議に進展の兆しが見られたことも相場の重しとなった。

 

NY金先物市場は続伸:インフレヘッジ目的の買い優勢

NY金先物市場は、インフレ高進を受けてヘッジ目的として金を買う動きが広がった。ウクライナ情勢が依然として緊迫化していることも買いを後押しした。

 

米国債券市場はまちまち:米FRBの金融引き締め観測から売り優勢

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.28%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.92%で終了した。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが加速するとの観測が強まる中、この日も債券売りが続いた。利回りは一時1.9376%と2020年1月以来の高水準を付ける場面があった。

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