FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:利益確定売り強まり引けにかけて下落幅拡大

NYダウは313.26ドル安の34715.39ドル、ナスダックは186.23ポイント安の14154.02ポイントで取引を終了した。中国人民銀行による1年物ローンプライムレートの引き下げを好感し、寄り付き後は上昇した。国内金利の上昇も一段落したためハイテクの買戻しも目立ち、堅調に推移した。しかし、引けにかけて、来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、連邦準備制度理事会(FRB)の積極的引き締め政策への根強い懸念にともなう利益確定売りが強まり、下落に転じた。時間外取引では、米動画配信大手ネットフリックスの決算を嫌気して同社株が時間外で20%超急落して、NYダウ先物は売りが加速して一時前営業日比503ドル安となった。VIX指数は23.85から25.59へ上昇した。

 

NY外国為替市場:売買交錯して方向感を欠く展開

ユーロ/円は、ユーロ豪ドルをはじめユーロクロスが売り優勢となったほか、ウクライナ情勢の緊迫化もユーロ安につながった。一時は460ドル超上昇していたNYダウが徐々に伸び悩み、引けにかけては350ドル超安まで急落するとリスク回避の売りも重石になって一時129.05円まで売り込まれた。

 

ユーロ/ドルは、対オセアニア通貨主導でユーロ安が進んだ流れに沿った。米国株が引けにかけて総崩れとなり、ユーロ/円が一段安となるとユーロ/ドルもつれ安になり、一時1.1303ドルまで値を下げた。 

 

ドル/円は、米10年債利回りが低下したことが嫌気され、節目の114円を割り込んで113.92円まで一時下げた。対オセアニア通貨などを中心にドルの買い戻しが強まると引けにかけては114.20円台まで下げ渋ったが、戻りは鈍かった。 

 

NY原油先物市場は4日ぶりに反落:利益確定売り強まる展開

NY原油先物市場は84.60ドル-87.10ドルのレンジ相場となった。中東の原油生産の滞りのリスクや、ウクライナ情勢の緊迫化が伝わっていることもあり、原油先物は強含む場面もあった。しかしながら、連日大幅に続伸していたことで利食い売りも入り、4日ぶりに小幅に反落して引けた。また、米エネルギー省(EIA)が発表した原油在庫が、市場予想に反し積み増すとなったことも上値を抑える要因になった。なお、本日で2月限月の取引が終了したが、2月限は2014年10月以来となる86.90ドルで引けた。ニューヨーク市場の中盤にかけて87.10ドルまで買われたが、米国株安を意識した売りが増えたことによって、通常取引終了後の時間外取引で84.60ドルまで反落した。

 

NY金先物市場は小反落:ユーロ安・ドル高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1836.20-1848.50ドルのレンジ相場となった。ここ最近上昇が続いた米債利回りが、本日は低下したこともあり金先物は強含む場面があった。しかしながら、対ユーロを中心にドルが買わたことで、ドルで取引される金先物に割高感が出たことや、昨日は昨年11月の水準まで上昇した反動もあり、金先物価格は僅かながら反落して引けた。ロンドン市場で1836.20ドルまで売られたが、米長期金利の動向を意識した買いが入ったことで反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて1848.50ドルまで買われた。ただ、その後は伸び悩みとなった。通常取引終了後の時間外取引では米国株安を意識した換金売りが観測されており、1840ドルを再び下回った。 

 

米国債券市場は上昇:米国株が総崩れとなりリスク回避の買い強まる

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)1.02%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.06%低い1.80%で終了した。前日に続き、持ち高調整の買いが相場を主導した。引けにかけて米国株が総崩れとなったことも安全資産とされる債券買いを促した。 

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