FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続落:米FRBによる利上げを警戒した売り優勢

NYダウは339.82ドル安の35028.65ドル、ナスダックは166.65ポイント安の14340.25ポイントで取引を終了した。好決算を受けてバンク・オブ・アメリカとモルガン・スタンレーなどを主導に買いが先行し、指数は一時180ドル近く上昇した。ただ、米景気への強気な見方が後退するなかで米連邦準備理事会(FRB)による利上げが米経済に重石になるとの警戒感から一巡後は売りが優勢になった。景気敏感株を中心に売りが優勢となり、引けにかけて下げ足を速めた。VIX指数は22.79から23.85へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下と米国株安でドル売りやや優勢

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下をサポートに一時1.1357ドルまで値を上げた。ただ、ユーロ/豪ドルやユーロ/ポンドなどユーロクロスが軟調に推移した影響から上値は限られた。なお、ポンド/ドルは伸び悩みとなった。英長期金利の上昇に加えて英国が来週から新型コロナウイルス絡みの規制を解除することを明らかにしたことも好感されて一時1.3649ドルまで上昇した。ただ、米国株が引けにかけて崩れたため1.3610ドル台まで上値を切り下げた。

 

ドル/円は、 終値は114.34円と前営業日NY終値(114.61円)と比べて27銭程度のドル安水準だった。114.50円前後でのもみ合いが続いていたが、米10年債利回りが低下すると次第に売りが強まり、本日安値の114.19円に面合わせした。引けにかけてNYダウをはじめ米国株が軟調に推移したため、戻りは鈍かった。 

 

NY原油先物市場は3日続伸:供給不安が解消されず買い優勢

NY原油先物市場は85.08ドル-86.79ドルのレンジ相場となった。イラクとトルコを結ぶ石油パイプラインが爆発し、原油輸送が一時的に停止するなど今後の原油価格のひっ迫懸念が強まった。原油先物価格は、一時88ドル手前まで上がるなど約7年3カ月ぶりの水準まで大幅に上昇した。もっとも、連日の上げ幅が大きいことで、引けにかけては利食い売りも入り上げ幅を縮めた。ロンドン市場の序盤に85.08ドルまで売られたが、まもなく反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて86.79ドルまで買われた。ただ、地政学的リスクの増大を警戒した買いは一巡しており、通常取引終了後の時間外取引では86ドルを下回る水準で推移した。 

 

NY金先物市場は4日ぶりに反発:米長期金利の動向を意識した買い

NY金先物市場は1809.00-1843.90ドルのレンジ相場となった。大幅に上昇していた米債利回りが徐々に上げ幅を縮め、前日比で低下に転じると金価格も急速に買い戻された。アジア市場で1809.00ドルまで売られたが、米長期金利の動向を意識した買いが入ったことによって反転し、ニューヨーク市場の中盤にかけて1840ドル台に上昇した。通常取引終了後の時間外取引でもしっかりとした値動きを見せており、1843.90ドルまで買われている。 

 

米国債券市場はまちまち:米利上げ観測根強く荒い値動き

米国債券市場で中期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)1.05%で終了した。また、長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)1.86%で終了した。時間外で債券売りが強まり、利回りは一時1.90%と2020年1月以来の水準を付けた。ただ、その後は持ち高調整の買い戻しが優勢になった。良好な米20年債入札も買いを促し、利回りは一時1.82%付近まで低下した。一方、米利上げ観測が根強いなかで引けにかけては再び売り圧力が高まるなど、荒い値動きとなった。 

 

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