FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:景気循環株中心に買い強まる

NYダウは90.42ドル高の36488.63ドル、ナスダックは15.51ポイント安の15766.21ポイントで取引を終了した。新型コロナの新規感染件数が過去最多を記録する中、大規模な都市封鎖に繋がる可能性は少ないとの楽観的見解に景気循環株中心に寄り付き後は買われた。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長や政府のファウチ首席医療顧問が2022年のパンデミック終了の可能性に言及したことも支援材料となり、NYダウは終日堅調に推移し、1カ月ぶり最高値を更新し引けた。ハイテクは金利の上昇を警戒し売られ、ナスダック総合指数は小幅下落した。VIX指数は17.54から16.95へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドル買い優勢

ユーロ/ドルは、米国で新型コロナウイルスの新規感染が加速する中、NY勢が本格参入したあとは全般ドル売りが優勢となった。ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けてドル売りと円売りが活発化すると、前日の高値1.1333ドルを上抜けて一時1.1369ドルまで上値を伸ばした。なお、米ジョンズ・ホプキンス大学によると、28日の新規感染者数は7日間の移動平均で約26万5000人となり、過去最多を記録。新型コロナ変異型『オミクロン型』が広がり、医療逼迫の懸念が高まっている。

 

ドル/円は、欧州市場では一時115.03円と11月26日以来約1カ月ぶりの高値を付ける場面もあったが、115円台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。ロンドン・フィキシングに向けてドル売りが強まると、一時114.63円と日通し安値を更新した。ただ、同時に円売りも優勢となったため、その後は再び115.00円付近まで持ち直した。米7年債入札後に米10年債利回りが上昇幅を拡大したことも相場を下支えした。

 

NY原油先物市場は6営業日続伸:一時77ドル台前半まで上昇

NY原油先物市場は75.36ドル-77.37ドルのレンジ相場となった。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(12/24時点)で原油在庫が-357.6万バレル(前週 -471.5万バレル)と取り崩しが続いたことを確認後、11月26日以来の77ドル台へ上振れた。しかし頭打ちとなり、上昇幅を縮小した。原油受け渡し地点オクラホマ州クッシングの在庫が+105.5万バレル(前週 +146.3万バレル)と、積み増しを継続していたことなどが重しとなった可能性もある。ロンドン市場で75.36ドルまで売られたが、ニューヨーク市場の中盤にかけて77.37ドルまで買われた。その後、75ドル台半ばまで売られる場面があったが、通常取引終了後の時間外取引で76ドル台半ばまで反発している。 

 

NY金先物市場は反落:米長期金利上昇を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は1789.10-1808.00ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが一時1.55%台へ水準を上げるなど米金利の上昇が先行した。金利が付かない資産である金の相対的な価値低下もあって、金相場は重く推移した。新型コロナウイルス・オミクロン株に関する懸念後退も、安産資産とされる金を買う動きを抑制した。ニューヨーク市場の序盤にかけて1789.10ドルまで下落。米長期金利の動向を意識した売りが入った。ただ、その後に1806.30ドルまで戻しており、下げ幅は縮小。通常取引終了後の時間外取引では主に1805ドル台で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株高でリスク選好から売り優勢に

米国債券市場で中期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)0.74%で終了した。また、長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.07%高い(価格は上昇)1.55%で終了した。米国株式市場でNYダウやS&P500種株価指数が史上最高値を更新する中、安全資産とされる米国債には売りが出た。7年債入札が低調だったことも相場の重石となった。 

 

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