FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:景気回復への楽観的見解から買い優勢

NYダウは95.83ドル高の36398.21ドル、ナスダックは89.54ポイント安の15781.72ポイントで取引を終了した。新型コロナのオミクロン変異株感染が急増する中、比較的重症化リスクが低いとの見方が引き続き安心感に繋がったほか、疾病対策センター(CDC)が、新型コロナウイルスに感染した無症状の国民に対する隔離推奨期間を従来の10日間から5日間に短縮したことも、景気回復への楽観的見解を支援し、寄り付き後は上昇した。航空機メーカーボーイング(BA)や消費関連株の上昇がけん引しNY
ダウは終日堅調に推移した。ハイテクは、利益確定売りに押され下落した。VIX指数は17.68から17.54へ低下した。

 

NY外国為替市場:市場参加者少なく方向感出ず

ユーロ/ドルは、ロシア軍がウクライナと国境を接する地域などでの戦闘訓練を終えた1万人以上の兵士を通常の配置に戻すと発表したことで、欧州とロシアの対立懸念が緩和。ショートカバーが先行し、一時1.1333ドルと日通し高値を付けた。ただ、NY勢が本格参入したあとは全般ユーロ売りが進んだ流れに沿って、一時1.1290ドルと日通し安値を付けた。英仏伊およびポルトガルで1日当たりの新型コロナウイルス新規感染者数が過去最多を更新するなど、欧州でコロナ感染が急速に広がっていることなどが意識された。 

 

ドル/円は、米10年債利回りが1.45%台まで低下すると円買い・ドル売りが入り、一時114.68円と日通し安値を付けたものの、下値は限定的だった。新型コロナ変異株『オミクロン株』への警戒感緩和などが相場を下支えした。もっとも、前日に続きこの日もロンドン市場が休場だったうえ、年末に向けて市場参加者が少なくなっており、大きな方向感は出なかった。なお、10月米住宅価格指数や12月米リッチモンド連銀製造業景気指数は予想を上回った一方、10月米ケース・シラー住宅価格指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となった。 

 

NY原油先物市場は5営業日続伸:経済活動停滞への警戒後退で買い優勢

NY原油先物市場は75.53ドル-76.92ドルのレンジ相場となった。新型コロナウイルス・オミクロン株の感染拡大による経済活動停滞への警戒後退を受けた買い地合いを維持した。ただ、取引終盤は、上昇が続いていることを受けた利益確定の動きも目立った。ロンドン市場で76.92ドルまで買われた後は伸び悩み、ニューヨーク市場で75.76ドルまで下げた。ただ、通常取引終了後の時間外取引で76ドル台を回復した。 

 

NY金先物市場は反発:米長期金利反転で上げ渋る

NY金先物市場は1805.50-1821.60ドルのレンジ相場となった。米10年債利回りが1.48%台から一時1.45%台へ切り下がるなど米長期金利が低下した。金利を生まない資産である金の相対的な価値を押し上げる一因となった。その後、米長期金利は1.48%台を回復。しかし、昨日に最高値を更新したS&P500がマイナスへ転じ、ナスダック総合指数もマイナス圏でさえない動きとなるなど米国株が重く推移すると、安全資産とされる金を買う動きを支援した。

 

米国債券市場は下落:低調な5年債入札結果を受け売り優勢

米国債券市場で中長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年物国債利回りは前営業日比0.05%高い(価格は下落)0.75%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い1.48%で終了した。月末を控えて機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入ったものの、5年債入札の需要が低調だったとの見方から終盤売りに押された。 

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